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乗っている人の方が先に音を上げる!? EVの航続距離はどれだけあれば充分なのか?

 ヒョンデのEV「IONIQ5」にマイナーチェンジが施され、バッテリー性能が向上して航続距離がなんと703km(WLTCモード)に伸びました。

 これはモーターを1基だけ搭載したモデルの値ですが、2基搭載して4輪を駆動する「Voyage AWD」で648km、「Lounge AWD」でも616km走ります。

 703kmとはスゴいですね。これはカタログ値ですから、実際にはその7割と考えても492km走ります。都内から高速道路を使って新大阪駅までちょうど500kmですから、ほぼノンストップで大阪まで走れてしまうのです。

 もう充分でしょう!

 9月にボルボEX30で京都から東京まで一人で運転してきました。EX30の先進的な運転支援機能に助けられながら快調に走り、快適なドライブでした。

 しかし、ノンストップというわけにはいきませんでした。EX30のカーナビでは、目的地を設定し終わると同時に途中の充電ポイントを知ることができます。新東名高速では充電パワーの大きな最新の充電器が配備されているので、どこかで充電するつもりでいました。

 浜松、静岡、沼津などの各サービスエリアが相当します。新名神から新東名に入った辺りで、浜松SAに入りたくなってきました。京都での朝食が早かったので、急にお腹が減ってきたのです。

 幸いに浜松SAは空いていて、充電器も空いていました。充電ノズルをEX30に差し込むと、“完了まで27分30秒”と表示されました。早ランチのシラス丼を食べ、PCメールをチェックして数通に返信し、トイレに行ってEX30に戻ったら、すでに充電が完了してスタンバイしていました。僕の方が遅かったのです!

 これまでのように、EVに付きものだった航続距離の短さを心配する必要は無くなり掛けているようです。バッテリー性能もまだまだ進化する余地が残されています。

 途中で待たずに素早く充電できる(ここが肝心ですが)ことが見通せるならば、出発前の心配は杞憂に終わります。

 新しいIONIQ5ぐらいの航続距離が確保できるのならば、空腹やトイレ休憩、メールチェックなど、さまざまな理由から人間の方が先に音を上げてしまうことになるからです。

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金子浩久書店
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