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ゴール設定で自分軸をつくる

自分軸を確立し、強化する方法として、「ゴール設定」は非常に有効です。


ゴール設定を行うと、自分が向かうべき方向性が明確になり、迷いが少なくなるのと同時に、自分の行動や意思決定に一貫性が生まれます。


特に、1か月後、1年後、5年後といった異なる期間での目標設定を行うと、短期的な行動だけでなく、中長期的な視点も持ちながら、自分軸を強化していくことが可能です。


ここでは、ゴール設定とその実行がどのように自分軸の形成や強化に役立つか、また、そのプロセスとしての「逆算」と「割り算」の活用について詳しく掘り下げていきます。


ゴール設定と自分軸の関係


自分軸を持つことは、自分の価値観や目標に沿って生きることです。


しかし、それだけでは自分の行動や選択に具体性が欠け、単なる「こうありたい」という願望に終わってしまう場合もあります。


そこで、自分軸をより現実的なものにし、確かな行動に結びつけるためには、具体的なゴール設定が必要です。


たとえば、1か月後に国家試験を控えている場合、試験合格がゴールになります。


これにより、「今は勉強に集中する」という自分軸ができ、他の選択肢を切り捨てる基準も生まれるのです。


このように、ゴールを設定することで、自分がどのように行動すべきかが明確化され、短期的な自己管理の軸も生まれます。


そして、このゴールが1年後、5年後といった長期的な目標に向かって連動していくと、日々の行動がより大きな人生の方向性と結びつき、意識的な自分軸の強化が進みます。


「逆算」と「割り算」で自分軸を強化する


ここで重要なのが、ゴール設定をする際の「逆算」と「割り算」の考え方です。


「逆算」とは、最終的な目標から現在の自分の立ち位置までをさかのぼり、その達成に必要なステップを細かく分けていく方法です。


一方で「割り算」は、逆算で出したステップを日々の行動に割り振り、確実にこなしていくための考え方です。


この2つのプロセスが、ゴール達成に向かう明確な軸を形成し、行動に迷いをなくし、自分軸の強化に大きく貢献します。


1. 逆算で目標達成の道筋を描く


まず逆算からスタートします。


たとえば、5年後に自分の専門分野で独立することが目標だとします。


その場合、「5年後に独立」というゴールから現在にさかのぼって、1年ごとの達成目標や必要なスキル、経験をリストアップします。


そして、毎年どのような段階を踏むべきかを具体的に決めることで、目標に向かって着実に進むための道筋が明確になります。


この逆算のプロセスを通じて、「何が必要か」「どこでどう努力するべきか」という行動指針が生まれます。


1か月後の試験の場合も同様で、「1か月後にはここまでの理解が必要」といった具合に、目標達成に必要な知識やスキルを把握し、現在の自分との差を埋めるための計画を立てていきます。


逆算のプロセスを繰り返すことで、どのように行動すべきかが見えてきて、その行動が自分軸に沿ったものであるという確信が生まれます。


2. 割り算で日々の行動を定める


逆算で得られた目標やステップを今度は日々の行動に「割り算」します。


これは、達成までの期間を小さな単位に分けて、日ごとや週ごとに具体的なタスクを割り当てることです。


たとえば、1か月後の試験であれば、週ごとに進める範囲や単元を決めて、それをさらに日ごとの学習計画に落とし込みます。


そうすることで、ゴールに向けて進むための道筋が、日々の行動にブレなく反映されます。


割り算によって日常に根付く小さな行動は、自分軸の一部として定着しやすく、日常の中で迷うことなく目標に向かって進むための支えとなります。


また、達成感を得やすい点も割り算のメリットです。


たとえ1か月後の試験という短期的な目標であっても、日々の達成を感じることで、継続的に自己効力感を高めながら進めることができるため、軸がぶれにくくなります。


ゴール設定の積み重ねで長期的な自分軸を強化する


短期的な目標を達成するだけでなく、1年後、5年後、10年後という長期的なゴールも持つことで、自分の行動がより大きなスケールで一貫するようになります。


自分軸は「今、どう生きたいか」に加えて、「将来、どのようにありたいか」も含まれるため、長期的なゴールがあるとその軸がより強固になります。


たとえば、「5年後にリーダーシップを持っている自分でありたい」という目標があれば、それに必要なスキルや人脈作り、経験が計画に盛り込まれます。


これにより、日々の行動もその目標に沿ったものになりやすく、周囲に流されることなく、自分にとって重要なものを優先する基準が生まれます。


長期的な目標と日々の行動がつながっている感覚が、自分軸を支える強力な土台となるのです。


ゴール設定で得られる成長実感と自己効力感


ゴール設定を行い、それに基づいて逆算と割り算を繰り返すことで、日々の小さな成果が積み重なり、自分の成長を実感しやすくなります。


特に、ゴール設定をして行動すると、「今自分が進んでいる道は正しい」という安心感や自己効力感が生まれ、自己肯定感も高まります。


この自己効力感があると、自分軸を保ち続ける力がつき、周囲の意見や誘惑に流されにくくなります。


目標を持って行動し続けると、自然と自分の成長を実感できる瞬間が増えます。自己成長が実感できると、次の目標設定やさらなる挑戦にも意欲的になれます。


この好循環が自分軸をより強固なものとし、軸がブレにくくなっていくのです。



まとめ


自分軸を強化するためには、単に「こうありたい」という願望だけでなく、具体的なゴール設定が必要です。


その際、ゴールに向かって逆算し、さらに日々の行動に割り算していくことで、ブレない自分軸が作られていきます。


そして、1か月後、1年後、5年後、10年後といった異なる期間でのゴール設定を行い、それに沿った行動を続けることで、長期的な自分軸も形成されていきます。


これは一時的な気合でなく、緻密な計画と実践によって作り上げるものです。


逆算と割り算を活用した目標達成のプロセスは、自己理解を深め、成長を実感し、自己効力感を高めながら進むための有効な手段です。

そして、その積み重ねが、自分軸をつくります。



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