エコノミスト版“この人を見よ”―ドル円為替編―
今日もきょうとてFXドル円。歴史的な円安を記録し、報道がかまびすしい一方で、さまざまな解説が語られている。
その中には、トレーダーとして腑に落ちるものもあれば、“なに言ってんだコイツ??”という解説者も当然にいる。
今回は、さまざまな解説者の中で、現環境でFXドル円のトレードの参考になるエコノミストを紹介したい。
野村総合研究所(NRI)
エグゼクティブ・エコノミスト・木内登英氏
木内氏は、現在のFXドル円相場についても、筆者が最も的確な分析を提示していると捉えているエコノミスト。
その見解としては、円安傾向の転換にはアメリカのインフレ解消、FRBの政策転換が必要 [1][2] だとしている。
また、日本政府による為替介入についても、現時点では否定的 [1][2] に見ている点も、筆者の見方と一致しており、的確だと受け止めている。
アセットマネジメントOne
シニアエコノミスト・村上尚己氏
村上氏については、為替ドル円のほか、日本の政治経済についての見方について、筆者が現在一目置いているエコノミストだ。
為替ドル円については、きちんと解説を提供してくれている [4] ほか、日本の政治経済の動きについて同意するところが多い。
今般の円安の話題に限らず、ウォッチしていいエコノミストではなかろうか。
第一生命経済研究所
主席エコノミスト・永濱利廣氏
まずは宣言しなければなるまい。筆者は、永濱氏が好きではない(あるいは、同氏のメディア芸が嫌いである)。その点、多少バイアスがかかっているかもしれない。
ただ、専門家としての見解については好悪の感情とは別問題だ。
ABEMAニュースで、円安の解説に出演 [3] しており、発言の内容としては十分に、傾聴に値するものだった。
論旨としては、円安の主要因は、アメリカと日本の金融政策の差だとしている。
転じて、好悪の感情とは別に、永濱氏の論旨には筆者も同意するところで、同氏の意見に真面目に耳を傾けていいのではないだろうか。
Notes&References
[1] 木内登英, 20年ぶりの歴史的安値水準が目前の円の対ドルレート, https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0413_2 (17, Apr. 2022)
[2] 木内登英, 悪い円安を認めた財務大臣, https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2022/fis/kiuchi/0415_3 (17, Apr. 2022)
[3] 【危機】経済は完全分断?コロナとウクライナで世界が変わる?円安と物価高のリスクも「友好国同士のブロック経済(ABEMAニュース)に」 https://youtu.be/ecGGHAFRPqo?t=213
[4] 村上尚己, 中国景気急速悪化・円安黒田ライン125円・日本はインフレではない 村上尚己のマーケットニュース 大橋ひろこ【チャンネルくらら】 https://www.youtube.com/watch?v=35Hn8lVC6G4
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