企業合宿の需要が伸びている?~企業合宿の価値とは?~
こんにちは、お金が入るでかねいりです。
先日、取引先の企業合宿に参加し、その中で、幹部向けの研修を担当してきました。帰り際に宿泊をしたホテルの担当者の方とお話をする機会があり、「このあとも予約で研修会場は埋まっていて、需要が盛況だ」と話をしていました。
そこで今日は、企業合宿について調べてみて考えたことお伝えできればと思います。
■企業合宿の用途・効果とは?
冒頭で挙げた取引先の企業は、年に数回、社長塾と題し、社長自らがプログラムをつくり、階層に分けて、研修形式で、会社の理念やビジョンの浸透を目的とした企業合宿を実施しています。
別の取引先では、次の期の経営計画を検討するために、社長・幹部が集まり、今期の振り返りや5年後・10年後の環境分析、来期の重点施策などを検討する合宿を行っていました。
また、スタートアップの企業がチームビルディングを目的に、キャンプ形式の企業合宿を行っているという話を聞いたことがあります。
実は、私たちの会社でもチームでの合宿を積極的に行っています。
スポーツで合宿を行うというケースは、比較的当たり前かもしれませんが、「企業で合宿をするのはなぜ?」という方もいるのではないかと思います。
私自身も今の会社に入るまで、会社で合宿に行くという経験はありませんでしたし、合宿に行くという発想もありませんでした。
一方で、やってみて、その効果を実感しました。
普段の環境から離れ、リラックスした環境で、かつ、まとまった時間が取れるため、ものごとをじっくり考えることができました。
また、夜には会社の仲間と一緒に食事をして、お酒を飲むのですが、泊りのため、いつもよりも心に余裕が出て、距離感も近づき、本音で話ができたように感じます。
■さまざまな合宿施設
実際にどのような企業合宿の施設があるのかを調べてみました。
<湖畔>
蓼科湖畔に佇むTINY GARDEN 蓼科。
4,800坪のフィールド内にロッジやキャビンが点在。施設内にミーティングが実施できるワーキングスペースが設けられています。BBQやサウナもあり、リラックスした雰囲気で議論できそうですね。
<アウトドア>
キャンプメーカーのスノーピークが運営するプログラム。
焚火を囲みながらのコミュニケーションセッションなどおもしろそうですね。
<宿坊>
日蓮宗総本山・身延で最古の歴史を誇る『身延山 宿坊 志摩房』。
朝のお勤めのほか、心を整える写経など、さまざまな修行体験を行うことができます。
冒頭の取引先の企業合宿は、ITサービスを手掛ける大塚商会が運営をしている施設でした。
ホテル事業者だけではなく、多様な運営元が企業合宿に参入していることがわかります。
■さまざまな運営元が企業合宿に参入する背景とは?
大塚商会が手掛けるホテルの担当の方のお話では、バブルの際に企業が保養所として建てた施設が、バブル崩壊やその後の失われた30年の影響で、手放さざるを得なくなり、その施設を活用することを考えたということでした。
その話を聞き、研修施設のレンタルと手掛けるTKPも企業の保養所の跡地に宿泊型の研修施設を運営していることを思い出しました。
企業合宿の需要が高まっている要因として考えられるのが、コロナの終息です。コロナにより、テレワークが主流となり、出社をしなくてもよくなりました。その影響で、逆に出社の価値が見直されるようになりました。
その点で最近話題になったのが、「米アマゾン週5日出社に」でした。CEOのアンディ・ジャシー氏は、「企業文化と組織体制のさらなる強化のため、勤務形態をコロナ前に戻す」と宣言しました。
資金調達の環境が厳しくなっているスタートアップ。スタートアップ情報サイトのスピーダによると、2023年の国内未上場スタートアップの資金調達額は8039億円と前年比2割減っています。成長テコ入れのために、合宿などで価値観の共有や一体感の醸成を行い、組織力を高める必要があると考える経営者が増えていると考えられます。
日経新聞の調査によると、2024年の合宿件数は2年前の3倍超に増える見通しとのこと。
また、オンラインでの合宿手配を手掛ける米リトリートは、2024年の売上高を前年比3倍を見込んでおり、円安を受けて日本で合宿を開きたい企業の増加も想定し、2025年をめどに日本進出を検討していると言われています。
企業の成長をもう一段階高める方法としての企業合宿。今後、その価値がさらに高まってくる可能性を感じます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?