C-INK代表 金原正幸

導電性ナノインクを製造販売する、株式会社C-INK代表取締役社長の金原です。大学研究者…

C-INK代表 金原正幸

導電性ナノインクを製造販売する、株式会社C-INK代表取締役社長の金原です。大学研究者から起業した経験(主に失敗ばかり)をシェアします。失敗には再現性があります。皆様のお役に立てれば幸いです!お気軽にfacebook等でご連絡ください。

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なぜ、10年間赤字でも最先端科学技術系ベンチャーが生き延びたのか。   No.1 C-INKはこうやって生まれた。

C-INKは、2012年8月29日、まったく偶然にも私の誕生日に登記が成立しました。狙ったわけではなく、単に慣れない手続きが遅れた結果でした。   当時、岡山大学で独立研究室を運営しながら起業しました。理由は、面白そうだから。大学院時代から金属ナノ粒子と言われる、ナノサイズのとても小さな微粒子の合成をやっている中で、塗って乾かすだけで信じられないくらい良く電気を流す物質の合成に成功したのです。こうなってしまっては、私の中のやってみたい精神は収まらなくなりました。   研究者と

    • No.6 C-INKの秘密兵器、試作プリンターはこうして生まれた

      はじめまして、C-INKの金原正幸と申します。 C-INKはこのたび、2度目の株式投資型クラウドファンディングによる資金調達への挑戦を決めました。 このnoteでは事業の裏話についてお伝えしていければと思います。今回は、ついに完成!?念願の試作プリンター!の裏側をお伝えします。 ※C-INKのクラウドファンディングは2024年1月25日(木)19:30から開始します。募集ページは以下のURLからご覧いただけます。 なぜ試作インクジェットプリンターが必要? C-INKが

      • No.5 ついに大企業での量産採用決定!

        はじめまして、C-INKの金原正幸と申します。 C-INKはこのたび、2度目の株式投資型クラウドファンディングによる資金調達への挑戦を決めました。 このnoteでは事業の裏話についてお伝えしていければと思います。今回は、遂に念願の大企業での採用までの物語をお伝えします。 ※C-INKのクラウドファンディングは2024年1月25日(木)19:30から開始します。募集ページは以下のURLからご覧いただけます。 この記事を書いているのが2024年1月18日です。つい3ヶ月ほど

        • No.4 夜明け前

          世界的な新型コロナの流行が始まり、世界中の企業でテレワークが主流となるなか、毎年行っていた展示会への出展が絶望的になり、新規顧客が減っていきました。同時に、研究開発を控える企業が増えてきて、インクのサンプル販売も減っていったのです。さらに、当初の売上計画では黒字化を達成できそうだった顧客とのビジネスにおいても、新規事業の難しさから、なんとインク受注が当初予測の1/10以下に落ち込んだのです。大打撃でした。しかし、ピンチはチャンスだったのです。   そうだ、もう一度、立ち帰ろう

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        なぜ、10年間赤字でも最先端科学技術系ベンチャーが生き延びたのか。   No.1 C-INKはこうやって生まれた。

          No.3 長いトンネル

           岡山大学を退職し、研究室で働いてくれていた樫崎君と藤原さんにC-INKに社員としてジョインしてもらった早々のことでした。前年比2倍の売上で成長していた流れが鈍化したのです。当時、国の研究予算を獲得していたので、その仕事を割り振ることで給料を出せていました。しかし、それは長くは続かないのは明白でした。早急に資金を何とかしなければならなくなり、工業団地入居の際にお世話になった地場企業の常務さんと社長さんに出資のお願いをしました。導電性インクの市場推移予測を調べ、根拠はないけれど

          No.3 長いトンネル

          No.2 何をどうやって売る?

          岡山県のインキュベーションセンターを本拠地として、意気揚々と最初から株式会社を設立しました。何もない部屋で「ここから輝かしい未来が始まるんだな!」と一人でニヤニヤしたものです。完全に不気味です。谷口センター長には、初めて作成する事業計画で大変お世話になりました。何しろ、大学以外の仕事をやったことがないのですから、それは大変でした。商品は?売り上げは?どうやって?次年度????そして、この事業計画づくりの迷走は、顧客の悩みが完全に具体化するつい最近(2022年上旬)までC-IN

          No.2 何をどうやって売る?