「月の影、影の海(下)」(十二国記)を読みました
今読み終わったところなんですが
(は、始まったんだ…十二国記が…中嶋陽子の…赤王朝が…!!!)
という厳かな気持ちと
うおおおお楽俊ーーーッ!!!!!!
うおおおおおおおお!!!!!!!!!
ご本人的には可愛い可愛い言われるの嫌かもしれませんが、上巻のハードさを味わった読者からすると、もう本当に可愛すぎるし癒しだし、毛並みとかの描写があるたび心が温まる。
下巻1ページ目から出てきてくれて本当にありがとうございました。
私は楽俊の人間スタイルを見たことあるのでなんかあってこの後人間姿にもなるんでしょうね!とか思ってたら延王のとこで人間になってました!自在なんだ〜!
楽俊の言葉に普通に2、3回涙出そうになった。
何があってもそれは自分の責任であって陽子のせいじゃないって言ってくれるその度量。地元イチどころか虚海より深く広いんじゃないんでしょうか。
楽俊とそのお母さんはもちろん、中嶋さんの身分について明らかになっていく過程で出会う延王と延麒がめちゃめちゃ頼もしくて本当に安心する。
まともな人も居たんだ…!と思います、そりゃそうなんですが。
今回ようやく中嶋さんの味方になってくれるキャラが出たことでわかったことが色々あって
まず海客の他に中国から紛れ込んでしまう山客が居ること、あとは四大、四州、四極で十二国!覚えやすくて助かりますね。
延王と延麒と泰麒が胎果ということ、そして麒麟が使令という力を使って妖魔を使役できること、その代わり死んだらその体を食べられるということ。
王が天命に背き続けると麒麟が病む、病むと麒麟はいずれ死に、麒麟によって見出された王も神では無くなるため死ぬ、ということなどなど明らかになりました。
また中嶋さんの統治すべき慶国は前王の妹さんが偽王となっているとのことで。
こ、この世界観で!?麒麟が王を選ぶという世界観でなぜそんなことを…!?そこの事情が気になりすぎるのですが!?
偽王には偽王なりのなんかあるんじゃないのかと思ってましたが特に語られず王朝が出来ました。次巻で説明があるんでしょうか。
そして麒麟という生き物の宿命を定めた神様、大変申し訳ないのですがちょっと何考えてそんな宿命にしたのか、教えてもらってもいいですか?過酷だよ!!
あと泰王が行方不明で泰宰舗こと泰麒が死んでるらしいということで。
な、えっあの〜〜高里君!?!?
と思いましたが、おそらく死んだと思われるくらいヤバめの出来事の最中、
その王か近辺の誰かにどうにか逃がされ角は折れ記憶を失い祖母の葬儀をやってる現代に戻ってきてるとかなんでしょうかね。
なんか戴極国だけ小出しの情報が重たいよずっと。まだ序盤ですよねこれ。残り12、3冊くらいあるのに…最新刊でも右上の国残ってますでしょうか。
ていうか魔性の子で、ってまた魔性の子の話かいて感じなんですが、
早くしないと!病んでるかも!って探してた理由、
麒麟と王が死ぬと本格的に戴極国がヤバイからってことですか?
あと高里君が学校から飛び降りる前、目を見開いてそれは出来ない!って拒否した行為は誰かの前に跪く行為とかだったんでしょうか?
しかし御前に戻らねばって思ってたってことは王は死んではいない…?この王全然登場しないのにずっと存在感抜群なんですが。
今考えてもわからないことが多いので一旦置いておきたいのに戴極国情報がしばしば私にジャブを放ってくる。
今思えばここでも延王が助けに来てたの良すぎる〜…出来た男ですね小松尚隆さんこと延王。カッコいい。蝕を憚らず王自ら来るほど急いでるんだ。
500年国を統治しているのに名前が現代的なのが気になるんですが、意外とそんなもんなのかな。他の海客はいつから来たか言ってたのに延王だけ説明がなかった…。いつかわかるのかもしれません。
海客といえば壁落人の「それは私が革命に失敗した国です」みたいなセリフが一言で彼の日本に対する感情を表してて最高でした。あの章があのセリフで終わるのめっちゃ良かったです。後をひく。それでも教鞭をとるんだ。
そして巧国の塙王が塙麟を病ませたとのことで…
でもこの理由もなあ、愚かではありますがわからないでもないですよね。
何千何万の民から麒麟に見出され、誰しも玉座に座る時には名君を目指そう、決して民が苦しまない、豊かな国にしよう、という気持ちで王になってると思うので…。
王って神になってしまうわけでそんなの絶対孤独じゃないですか?50年間理解者が居ないようなもので、その中での変質って免れないかもなとか色々思ったり。
慶国の剣も刀身で何もかも見通せるとかすごい物なのに王の治世は永遠じゃないわけで…予王が景麒に恋愛感情を抱いてしまったのとかも本当もう…なんか、なんも言えないですよね…もしかしてこの世界、王も不幸なんじゃないでしょうか…。
しかしながら麒麟と言う存在のなんとも言えなさ考えると人間まじで愚かですみません…となってきた。
宝石の国でフォスにごめんと思う時と同じ感じです、感覚的に。
すみません麒麟の皆さん。多分ですけど皆さんには今から何度も大変な目に遭っていただくんだと思います…人間のせいで…。
でもそれを決めた神様もちょっとなんか、ねえ!?悪いと思いますけどね私は!
囚われた景麒が再度誓約するときのシーンめちゃめちゃ胸熱でした。
冗祐の漢字がわかるところも短いながら印象的で良かったです〜〜。
ていうか景麒が囚われて大変なことになってるのに荒めのチュートリアルを課してるのかなとか勝手なことを言って失礼しました…その行い、麒麟にとって何の得も無い。でも中嶋さんがあまりに大変だったので…!
水飴の親子のお子さん、またいつか出てくるかな〜。
そして中嶋さんと景麒の交わす言葉が、もう戻れないことを物語ってるのにこんなにも頼もしい。あと角が封じられると力が使えないって麒麟めちゃめちゃ繊細じゃないですか?
一体どうしてそんな慈悲の生き物に…こんな役割を…!!!神よ…!?!?
この世界の規律を定めた神様にもいつか出てきてもらえますか!?