「白銀の墟 玄の月(四)」(十二国記)を読みました
心配してた張運がものすごい勢いで退場していって笑ってしまった。
笑うところじゃないですし多分この本読んだ後開口一番に言う感想じゃ無いと思うんですが。
案作、悪〜〜!!!でも阿選の近くに最初に案作が居たら案外いい相談相手とかになったんじゃないのかとちょっと思いました。
お互いがお互いを嘲笑してるけどなんか気合いそうだから。
あと泣き喚きながら泥みたいにへばりついて人に迷惑かける士遜が結構好きだったので普通に張運引きずりおろしててちょっと寂しかったです。
小物というか普通に悪だった。
これは尚明と万通が万安に阿ったときの寂しさに似てます。(※突然成化十四年というドラマの話をしています。)
そして恵棟と帰泉が魂魄抜かれるくだりはあまりにも切なかった…!!
この四冊の間にネームドキャラ一体何人が魂魄抜かれてしまったんだろうと思うと色々やりきれない気持ちになります…。
読み始めて2ページ目で乍驍宗が野に下った理由が
その命に従った場合の阿選の侮蔑の視線に耐えられないからというのがありめちゃくちゃビックリした。この本読んでるなかで一番びっくりしたかもしれないくらいビックリしました。
そんな人間ぽい感情もあるんだというか…
なぜこの人たちは互いに思い込みとぶつかり稽古してるんだドスコイとなって。
お、お互いがお互いのこと
全然わかってないままわかってると思っている…
無骨な漢達も今後はもっと報連相してほしいところです。おかげでめちゃくちゃ大変なことになっちまっただろうがい。
李斎と驍宗の再開のところは本当に泣くかと思いました。
主に仕事の待ち時間中に読んでいたので堪えましたがヤバかった。
暗闇に居たのに驍宗の目は大丈夫なの?と思ってましたがやっぱり大丈夫じゃなかったみたいです。でも見えてて良かった。
乍驍宗は途中で捕えられるんだろうなとは思ってましたが
そこで何か会話があると思ってたので、まさか最後まで阿選と乍驍宗の会話を見ることが無いとは思いませんでした。
私は勝手に黒い騶虞には阿選に関連した名前でも付けてたりするんじゃないのかと思っておりましたので…。
阿選が乍驍宗のことを考えなかった夜は恐らくないと思うんですが、
乍驍宗も阿選のこと考えなかった日は無いと思うので…
何を言うんでしょうねお二人は。気になりすぎるよ〜〜。
酆都が死ぬところとその酆都が残した墨幟の旗が残ったくだりでああ…となりまくりましたし、
去思のおかげで小松さんへの活路が開いたところでもめちゃくちゃになりました。
「丕緒の鳥」の青条の蘭の時の、人々が希望繋いでいく感じがめちゃくちゃ好きだったのでなんかもう「白銀の墟 玄の月」は四巻とも通してずっとそんな感じで…本当にしんどいんですけど人の力を感じるくだりが本当毎度…ねえ!胸いっぱいになりますよね…。
やはり李斎が主人公としてずっと希望を捨てないで居てくれたのが何より読んでて最高でしたよね…。本当に李斎が生きてくれてよかった…好きだ…。
あと英章の皮肉をあまりにも待ち望みすぎて出てきた時めちゃくちゃ嬉しかった…。正頼と高里君に対して、二人で支え合ってよろよろ歩いてけばいいんじゃないのみたいな事を言っててもう…え、英章〜〜〜〜好きだ〜〜〜〜。
最初から犬死にするつもりは毛頭無い李斎や霜元たちの決死の乍驍宗奪還のくだりもめちゃアツかった…。
また乍驍宗に大衆の面前で謝らせようとする阿選めっちゃいいですよね。本当に謝ってほしいの民に対してじゃないんじゃないのと思いましたが。
乍驍宗が嬲り殺しにされてるところ麒麟に見せるか…となってるのにビックリしました。
なんだかんだ阿選にとって高里君はしっかり脅威でめちゃくちゃ腹立つ相手だったんだなって。
人生通して死ぬほどキレたとしても普通その相手にそこまでする元気無くないですか?
何をどう頑張ってももはや阿選の怒りって他人の死ではもう収まらない感じがして悲しい。罪を自覚している分結局自分が死ぬときが一番スッキリしてそう。
全てが気に入らないで構成されてるじゃないですかもう…阿選の余生は…。
もう麒麟の姿に戻れることもあり、乍驍宗の前に何がなんでも行く必要がある高里君が兵士殺傷したところ戴すぎて良かったですね。(戴すぎて良かった?)
剣握りしめた手を離させる人間が乍驍宗なのも良かった。
ていうか死別しなくてよかった。
まあ18年ぶりに乍驍宗と高里君が四巻かけて死別したら無慈悲すぎますよね…。私は割とそういう物語に興奮を覚えてしまうので大歓迎ですが…。
そしてもう小松三郎尚隆と延麒だけはす〜〜ぐ二人で出てくる。
十二国記を読み始めてから小松さんという存在の安心感に何回助けられたかわかりませんよね、小松さんが出てきたらもう絶対大丈夫だと思える。
朱衡とか帷湍とか、あの辺が絶対文句言いながらも見送ってくれたんだろうなと雁陣営を勝手に想像して胸熱になってしまった。
もうなんかとにかく色々あったけど戴極国の人々が王も国民も耐え忍び諦めない人々で本当によかった。
冬が厳しく死が身近な人たちが、過去の恩義であったり、誰かの想いだったりを縁に本当にギリギリの中、もがき続けるところに何回胸を打たれたかわかりません…。
かと言って阿選はこうすればよかったのに、というのも私にはわからなかった。お互いの矜持がすれ違いを生んで行ったんだと思いますが、それを捨てたら軍人としての名が廃るんだろうと思いますし。
結局乍驍宗が言っていたように国を出るしか無かったんだろうなと思います。もしそうした場合でも、結局阿選が思ったようにどこに行っても影が生まれたんだろうと思います。
それでも乍驍宗と阿選の違いは行動をするかしないかだったんだろうな…。
行動した先での出会いが人を変える可能性があることを、乍驍宗以外の周囲を顧みなかった阿選は知らなかったので…。
ああ〜読み終わってしまった…。面白かったな十二国記!
皆さんどなたがお好きなんでしょうか
聞いたところで私が喜んでニコニコするだけですが誰をどういう理由で好きなのか個人的にめっちゃ気になるので気が向かれたら是非教えてください!
私はやっぱり珠晶様ですかね
…いや…でも李斎も超好きだし中嶋さんのことも好きだ…ほてほて歩いてきてほしいし楽俊にも…
狩獺も好きなんですよね…好きっていうのはちょっと違うかもしれませんが落照の獄がめちゃくちゃ好きだから必要不可欠な存在に思うというか…
そして小松さんも好きですし……あと英章と正頼の会話はずっと聞いていたいし朱衡と帷湍が小松さんに小言を言ってる朝議もずっと見ていたいし…呉藍滌様と小松さんのギスギスティーパーティーも見たいですし…