2024 J1 第10節「ジュビロ磐田 vs FC町田ゼルビア」 超主観的振り返り
試合終了のホイッスル。
それは、昨年来のリベンジを果たした瞬間でした。
2024年4月27日、J1リーグ第10節。
ジュビロ磐田は、ホームヤマハスタジアムにFC町田ゼルビアを迎え撃ち、2-0のクリーンシートで勝利!
これは単なる首位との戦いではありませんでした。昨年J2での町田との戦いを経験したジュビロサポーターの多くがそう思っていたはずです。
2023年、ホームヤマハスタジアムでの戦いでは、試合中に両チームの選手達が乱闘に発展。結局はドロー決着。なんとも後味の悪い、悔しい結果でした。
その後のアウェイGIONスタジアムでの戦いでは、町田にPK2本を献上し、1-2で敗戦。大事なJ2首位決戦を落としてしまいました。
昨年、町田には勝利することができなかった磐田。
今度こそ町田に勝ちたい。
特に昨年乱闘にまで発展したヤマハスタジアムでは、絶対に勝ちたい。
そんな思いを抱いて「いざ」ヤマハスタジアムへ向かいました。
スターティングメンバー
ジュビロ磐田
鈴木海音はU-23日本代表遠征中のため不在。今節も森岡陸とリカルドグラッサがCBを務めます。
ボランチでは鹿沼直生がスタメンで今季リーグ戦初出場。ルヴァンカップ含めて3戦連続でスタメン出場した藤原健介はベンチスタート。
開幕から左右両サイドバックで出場していた植村洋斗はベンチ外になりました。エルゴラッソによれば膝の違和感との事。
替わりに小川大貴がサブとして今季初のリーグ戦メンバー入り。後半31分から途中出場。久しぶりに聞いた大貴のチャントが嬉しい(泣)
そして、個人的にも楽しみにしていた石田雅俊が遂にサブとしてリーグ戦メンバーに名を連ね、後半45+2分から途中出場。石田雅俊にとって、これがJ1デビューとなりました。
FC町田ゼルビア
町田も昨年と選手の顔ぶれが大きく替わりました。
昨年磐田を苦しめたエリキ選手は、負傷のためブラジルに帰国していましたが、今年3月にチームに合流したようです。しかし今節では復帰しませんでした。
また藤尾翔太選手は、磐田の鈴木海音と同じくU-23日本代表遠征に参加しているため不在です。
今季新加入メンバーは、東京五輪日本代表のゴールマウスを守った谷晃生選手。元日本代表でG大阪・鹿島に在籍していた昌子源選手。清水エスパルスに在籍していたオセフン選手。元韓国代表ナサンホ選手。192cm長身の大卒ルーキー望月ヘンリー海輝選手など。
新人からベテランまで実力者が揃う補強をしています。
控えには、ミッチェルデューク選手、バスケスバイロン選手など、昨年痛い目に遭った重厚な顔ぶれ。
首位を走るだけの人材を揃えていることが改めてわかります。
前半をスコアレスで折り返す
町田はしたたかなチームなので、先制されたら何としてもその得点を守り切って勝利に繋げます。昨年の戦いで痛感しています。
従って、
それだけを願っていました。
磐田の悪い癖である「開始早々の失点」はなく、試合は進みます。この時点で第一関門クリアです。
しかし、前半は町田が優勢でした。
前半のシュート数は、以下のように町田が大きく上回りました。
また、試合後のDAZN中継での平均ポジションを見ましたが、町田は磐田陣内でプレーしている選手が多いのに対し、磐田は殆ど自陣内に留まっていましたね。
それでも前半はスコアレスで終えることができました。
これが非常に大きかった。
鹿沼直生も町田の特徴を踏まえ、試合終了後のコメントで以下のように語っています。
一方で、33分の望月 ヘンリー海輝選手のシュートがゴールポストを叩いた時はヒヤリとしましたね。失点せずに済んだのが良かった。
右サイドバックの望月 ヘンリー海輝選手は、攻撃だけでなく守備でも手強い相手でした。その長身と強度に対し、左サイドの松原后と平川怜はやや手を焼いているように感じました。
松原后が会心の一撃!
後半も立ち上がりの失点に気を付けたいところ。磐田は過去何度も痛い目にあってきました。
しかし、今回の磐田は逆手に取りました。
46分、ジャーメイン良が前方のボックス内の松本昌也にパスを送り、GK谷選手と一対一。シュートしますがこれは谷選手に弾かれます。
そのこぼれ球に合わせていた松原后が左足一閃!
ゴールに突き刺さって磐田先制!
ゴールを決めた松原后でしたがこの日はキャプテン。喜ぶチームメイトに「まだまだこれから。落ち着け。」とばかり制します。
しかし、チームメイトは容赦なくゴールを決めた松原后に覆いかぶさってきました(笑)。
昨年の町田との戦いではホーム&アウェイ共に先手を取られ、いずれも難しい戦を強いられました。それだけにこの先制点は大きい。
磐田が立ち上がりに失点するパターンを何度も見てきたので、お株を奪うような展開。
待望の先制点にヤマハスタジアムは大いに沸きあがりましたね。
私も絶叫!
ただ、個人的には大失態を犯していました。
松原后のシュートシーンは全くカメラを構えて無かった。
ハーフタイムライブのスピラスピカの写真を撮った後、後半開始直後まで、余裕ぶっこいてお菓子食べて、お茶飲んでました。
我ながら、アホ過ぎる。
谷晃生選手に阻まれる
63分、ジャーメイン良が前を向こうとするところをドレシェヴィッチ選手が倒してしまいフリーキックを獲得。
磐田のキッカーは上原力也。やわらかい軌道に合わせてマテウスペイショットがヘディングシュート!しかし谷晃生選手が間一髪のタイミングで弾いてしまいました。
ペイショットのタイミング、ボールの軌道共に文句なかったのですが、谷選手はさすがですね。
しかし動画には残っていましたが、ペイショットは頭を抱えて悔しさを滲ませた後、磐田ゴール裏サポーターを煽る動作を見せました。
昨年は、後藤啓介がよくやっていましたが、こういう自チームのサポーターを煽るのは良いですね。バックスタンドに座っていた私の位置からもその様子が見えましたし、応援も盛り上がります。
ジャーメイン良が今季10得点目!
谷選手のファインセーブは磐田のコーナーキックに。ゴール前の競り合いからのこぼれ球をリカルドグラッサがヘディングシュート。弾かれましたが、磐田の選手達が相手選手のハンドをアピール。
VARが介入し、オンフィールドレビュー。
大型ビジョンに映しだされた映像には、昌子源選手の腕にボールが当たった様子が映し出され、磐田サポーターからは歓声が。
結果はPK!
ジャーメイン良はすぐさまボールを持って、PKの準備に入ります。
しかし、相手GKは五輪代表経験のある谷晃生選手。
手強い相手です。
祈る思いで見つめていました。
主審の笛が鳴り、ジャーメイン良のPKスタート!
谷選手が飛んだ方向の逆側に蹴り込み、見事PK成功!
「ハンドを誘ったのは俺のヘディングだよ!」と言ったと思われるリカルドグラッサ。
感謝の頭グイグイのジャーメイン良。
ジャーメイン良はこれで10得点。
ついに二桁に乗せました。
J1で10試合で10得点は、クラブ史上1998年中山雅史さんに次ぐ早さ!
昨年J2で9得点とってから、なかなかゴールすることができず、結局は二桁に乗せられなかったジャメ。
しかし、今年は10試合で10得点という超ハイスピードで二桁に乗せました。それもJ1の舞台で。昨年から更に輪をかけて成長を遂げました。
川島永嗣がそこにいる意味
後が無い町田は、試合終盤にかけて猛攻を仕掛けます。
VARが介入した影響もあって、アディショナルタイムは10分という長い時間。
磐田の選手達は身体を張って守り続けます。
最大のピンチは、90+5分。左サイドからのクロスに合わせたミッチェルデューク選手のヘディングシュート。
川島永嗣は横っ飛びで指先ギリギリで触れてゴールを阻みました。そのこぼれ球を小川大貴がかきだしてクリア!
私の座っている位置からは遠めなので、小川大貴のクリアのシーンは確認できたんですが、川島永嗣の指先セーブは、試合後にリプレイを見て確認しました。
まさに、神セーブ。
川島永嗣だからこそ防げた大ファインプレー。
痺れた瞬間でした。
結果で見返した松原后
昨年の経緯もあって因縁の対決だった町田戦。
試合開始前の選手紹介の時には、両チームのゴール裏サポーターからブーイングが沸き起こりました。
町田サポーターからは、松原后に対してブーイングが。
恐らく、昨年のSNS投稿の件があってのことだと推測します。
しかし、試合中の松原后は、自身が得点を決めた時も務めて冷静で、むしろチームメイトに対し興奮を抑えるような仕草をしていたのは前述の通りです。
得てして、気持ちがたかぶってしまう戦いだったのですが、この松原后の冷静さが勝利を手繰り寄せた気がします。
ジュビロ磐田公式YouTubeチャンネル【Go on.】 episode31:首位撃破。
途中でベンチに下がった松原后は、試合終了と共にタオルを地面に投げ捨てて、ようやく気持ちを爆発させました。
町田にクリーンシートで勝ちきった磐田。
それは、昨年の悔しい思いを秘めながら、試合では常にクールにプレーし続けた松原后の姿勢が実を結んだ結果なののかもしれません。
次節は、5月3日アウェイで横浜F・マリノスとの対戦です。
個人的にも日産スタジアムでの戦いは2年振りなので非常に楽しみです。あのスタジアムは私の大好きなスタジアムの一つなので。
町田とは違ったタイプの強敵との戦いになりますが、連勝を飾って欲しいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
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