鈴木海音が欧州遠征から帰還|Qolyロングインタビュー
6月4日からU-22欧州遠征していたジュビロ磐田の鈴木海音。本日6月15日に遠征期間を終え帰還します。
今回の欧州遠征では、イングランド、オランダと対戦。イングランドには2-0で勝利。オランダにはスコアレスドロー。1勝1分けでした。
鈴木海音は両試合共スタメン出場。イングランド戦は84分間出場、オランダ戦はフル出場を果たし、いずれもクリーンシートで終えたことは良かったと思います。
欧州遠征中の6月12日、フットボールライターの新垣博之さんによる鈴木海音のロングインタビューがWebマガジンQolyに掲載されました。
新垣博之さんは昨年鈴木海音が栃木SCに育成型期限付き移籍していた際にもロングインタビューをされており、昨夏の「ジュビロ磐田移籍待望論」に対しても質問されるなど、非常に興味深い記事を書いておられました。
今回もジュビロ帰還から序盤戦の戦い、今後の目標に向けた鈴木海音の想いが存分に語られていて、読みごたえのある素晴らしい記事でした。
今回インタビューしたのは5月31日。アウェイ長崎戦での悔しい敗戦の直後です。
冒頭に今年ジュビロ磐田に帰還した経緯について語ってくれました。
「J1からオファーがあった」というのは、昨年2022年の栃木SCや世代別代表での活躍を考えれば当然だと思います。むしろジュビロに戻ってきてくれた事の方が奇跡のような気さえするのです。
鈴木海音は来年のパリ五輪代表を狙っていますので、メンバーに選出されるには、当然J1で実績を残す方が大きなアピールになります。
昨年12月31日にジュビロ磐田に帰還することが発表されたときは、私も含め多くのジュビロサポーターが歓喜の声を上げたと思います。
しかし、パリ五輪出場という観点に立てば、決して有利な選択とは言えないジュビロへの帰還。葛藤があったことは容易に想像できます。
鈴木海音にジュビロ帰還を決心させたのは、藤田俊哉SDだったんですね。
そう思わせてくれた藤田俊哉SDと、決心した鈴木海音には改めて感謝と敬意を表したいと思います。
しかし、インタビューでも触れていましたが、序盤戦は出場機会に恵まれませんでした。
2月18日の開幕戦のスタメンCBはリカルドグラッサと伊藤槙人。鈴木海音はサブに入りましたが出場は叶いませんでした。
開幕戦の翌日2月19日、鈴鹿ポイントゲッターズとの練習試合に臨んだ際には、右サイドバックに挑戦している事が報じられました。
出場機会を得るため、もしくはチーム戦術事情として色んなオプションができることは重要なことだとは思います。しかし、前年は栃木SCで主力メンバーとして代表遠征期間以外はほぼフル出場を果たしていただけに、シーズン開始から訪れた試合に出られないという試練。
横内昭展監督がシーズン始動日から言っていた「チーム内の競争」。これが、いかに熾烈であるかを思わずにはいられませんでした。
個人的には鈴木海音のモチベーションが非常に心配でした。
この序盤戦の悔しさについては、5月22日にジュビロ磐田公式YouTubeチャンネル公開された【DREAMS】#8 鈴木海音「W杯で優勝すること。」で語られています。
横内監督は、開幕当初の鈴木海音のコンディションを見抜いていたのかもしれません。
しかし、そこで腐らず、練習やルヴァンカップ横浜F・マリノス戦などの出場を通して自信を掴めんでいった鈴木海音。よく辛抱して乗り切ったと思います。
リーグ戦初出場となったのは、3月18日第5節エコパスタジアムでの清水エスパルス戦。そこで対戦したのは、昨年J1得点王のチアゴサンタナ選手でした。
この試合は現地で観戦しましたが、後藤啓介の先制ゴール、松本昌也の追加点でリードするもチアゴサンタナ選手の2得点でドローに終わり、非常に悔しい気持ちでエコパスタジアムを後にしました。
鈴木海音もチアゴサンタナ選手には手を焼いたことを語っており、静岡ダービーというジュビロにとって特別な試合だったこともあり失点を防げなかった一連のプレーを悔やんでいます。
そして序盤戦の鈴木海音の戦いで印象出来だったのが、4月29日第12節徳島ヴォルティス戦、柿谷曜一朗選手とのマッチアップ。
20分に柿谷選手は、鈴木海音と松原后を難なく交わして右足一閃。ジュビロのゴールに突き刺さりました。
このプレーはバックスタンドで観ていた私のまさに目の前で起きたプレーだったので、悔しさだけでなく思わず唸ってしまうプレーでした。鈴木海音もインタビューで柿谷選手を脅威と感じた選手として挙げています。
この徳島戦は3失点で敗戦。
今期は静岡ダービーでのドローを除けば、試合後の選手に対してエールを送るため、拍手とチャントで送り出すジュビロサポーターなのですが、この徳島戦はあまりの試合内容の悪さにブーイングが起こりました。
清水戦のチアゴサンタナ選手。
徳島戦の柿谷曜一朗選手。
いずれもJリーグ屈指の両選手とのマッチアップは、勝利には結びつかなかったのでチームとしては非常に痛いのですが、新垣博之さんが記事で書かれているように。
まさにこれに尽きるのでしょう。
これらの悔しい教訓・経験が鈴木海音を成長させているのだと思います
徳島戦後のジュビロは、鈴木海音の欧州遠征前のホーム秋田戦までに4勝2分1敗と勝ち点14を積み上げました。
鈴木海音のみならず、ジュビロとしても悔しい戦いや苦境から積み上げつつあることがわかります。
鈴木海音は来年のパリ五輪、さらにその先にはW杯代表を見据えています。
鈴木海音が来年もジュビロで活躍し続けるためにも、今年は是が非でもJ1昇格のキップを手にしなければならないと思っています。J1のジュビロで結果を残し堂々とパリ五輪に羽ばたいて欲しい。
来年のパリ五輪とその先に向けての想いを以下のように語っています。
そんな思いを胸に秘めてジュビロで戦う鈴木海音。
その想いに報いるために、ヤマハスタジアムでは改めて精一杯応援したいという気持ちで一杯になるのです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田と鈴木海音のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。