2023 J2 第41節「ジュビロ磐田 vs 水戸ホーリーホック」超主観的振り返り
1年前、2022年11月5日。
アウェイでのガンバ大阪戦に敗れ、J2降格が決まっていたジュビロ磐田は、ヤマハスタジアムでのJ1リーグ最終節 京都戦を迎えました。
結果はスコアレスドロー。
この年の決定力不足を象徴したかのような試合に私は肩を落としました。
またこの年は、青天の霹靂だったファビアンゴンザレスの二重契約問題が発覚。
磐田は「2回の選手補強禁止」という大きなハンデも背負うことになりました。
京都戦を終え、夕日と青い空が綺麗だったヤマハスタジアム。
この景色が、なんだか余計に悔しくさせたことを思い出します。
とは思ったものの、
2023シーズンの磐田に対して不安しかありませんでした。
あれから一年。
ジュビロ磐田はシーズン前の下馬評を覆し、J1自動昇格の可能性を残してJ2リーグ3位でホーム最終戦を迎えました。
2023年11月4日 。 J2リーグ第41節 水戸ホーリーホック戦。
町田は既にJ2優勝を決め、残るJ1自動昇格枠は1つ。
2位清水を逆転するには、残り2試合に勝つしかありません。
今年最後のヤマハスタジアムへ向かいました。
・・・今はプレーオフのことは考えません(笑)。
前回対戦振り返り
前回対戦は、4月8日第8節ケーズデンキスタジアム水戸での戦い。
何と言っても昨年は不遇の年だったドゥドゥが、磐田移籍後初ゴールを決めた試合として印象深いです。前半8分に先制点をあげたドゥドゥは、続けて前半16分にもゴールを決めてこの試合2得点の大活躍。
その後、上原力也、松原后も得点を上げ、最後に後藤啓介がヘディングシュートを決めて5得点で快勝。
リーグ戦で5得点以上の勝利は、2020年8月23日、J2リーグ第14節ツエーゲン金沢戦での6-0以来、約3年振りでした。
スターティングメンバー
ジュビロ磐田
前節東京ヴェルディ戦で負傷退場したジャーメイン良は、残念ながら戦線離脱となりました。
替わりにワントップに入ったのは後藤啓介。前節ジャーメイン良の代わりに緊急出場しましたがゴールできずに終わりました。悔しさを晴らして欲しいところ。
サブには金子翔太が6試合振りにメンバー入り。第38節のアウェイ清水エスパルスとの対戦でもメンバーから外れたため非常に心配していましたが、ようやくの帰還。嬉しい思いでした。
水戸ホーリーホック(前回対戦との比較)
水戸は前回対戦後、ブワニカ啓太選手、永長鷹虎選手の2人が加入。
松田佳大選手はFC大阪へ育成型期限付き移籍していましたが、期間を繰り上げて復帰しました。
その松田佳大選手がスタメンに名を連ねます。
山田大記の先制ヘッド!
前半15分、リカルドグラッサが大きく蹴りだしたボールを後藤啓介がおさめます。山田大記に繋げようとしますが、一旦は相手に蹴りだされました。しかし、右サイドから上がってきた鈴木雄斗がクロスを上げて、山田大記が頭で合わせて磐田先制!
やっぱり山田大記は頼りになります。
もう勝つしかない試合でプレッシャーも大きかったと思います。
しかし、試合序盤で先制点を奪ったことで、一気に磐田に流れを引き寄せました。
上原力也の3戦連発弾!
前半に追加点を奪ってこの試合の主導権を握りたい磐田。
前半35分、鈴木雄斗が自陣でインターセプト。一気に敵陣にドリブルで運びます。鈴木雄斗がクロスを上げますが相手に蹴りだされます。そのこぼれ球に対し、上原力也がボックス外から右足一閃!ゴールに突き刺さり2点目。
上原力也はベンチ方向に人差し指を突き上げました。恐らく、この試合後に引退セレモニーが予定されていた八田直樹の背番号1を表したものだと思います。
それにしても、バイタルエリアからのミドルシュートに磨きがかかっている上原力也。これで3試合連続ゴール。終盤戦に尻上がりで調子を上げてきた力也は頼もしいです。
ドゥドゥも続く!3点目!
2-0と試合を優位に進める磐田。
前半終了間際の45分、またもリカルドグラッサが敵陣右サイドの松本昌也に向けて正確無比なロングフィード。リカルドグラッサは守備だけでなく、攻撃に反転するこのロングフィードが本当に素晴らしい。
ボックスに入った松本昌也は松原后にパス。松原后はシュートしますがこれはブロックされます。
鈴木雄斗がクロス。ボックス内のドゥドゥが相手選手と交錯しながらも滑り込ませた足でシュート。GKを交わしてボールはゴールの中へ転がり込んで3点目!
前回アウェイ水戸戦でも2連発のゴールを決めたドゥドゥ。
相性の良さがうかがえるゴール。
前半終了して3-0というこれ以上ない展開。
シーズン序盤に決定力で苦しんでいたのが噓のようです。
松本昌也が突き放す4点目!
後半開始早々の1分。
ドゥドゥからのボールをワンタッチで上原力也がボックス内の山田大記へ。山田大記がヒールで落としたボールを後藤啓介がシュート。これはキーパーに弾かれますが、上原力也が折り返したボールを松本昌也がヘディングシュートで4点目!
上原力也、松本昌也といった中堅選手は、近い将来きっと磐田を引っ張っていくはず。写真を撮りながら、彼らの笑顔が本当に頼もしく思えました。
三浦龍輝が磐田を救う
後半32分、水戸は鵜木郁哉選手、寺沼星文選手をピッチに送ります。
この2選手が入って水戸の攻撃のギヤが上がります。
特に寺沼星文選手は前回対戦でゴールを決められていますので、要注意の選手でした。
後半33分、鵜木郁哉選手がミドルシュート!これは三浦龍輝が横っ飛びでファインセーブ。
後半34分、水戸のコーナーキック。寺沼星文選手が高い位置からのヘディングシュート。しかしこれも三浦龍輝がキャッチ。
それにしても寺沼星文選手は高い強度でプレーしますね。敵ながら素晴らしい。磐田守備陣も押され、一歩間違えれば失点の可能性もありました。まだ2年目の若い選手ですが、これからもっと脅威になるかもしれません。
三浦龍輝のファインセーブに救われましたが、かなり危険な時間帯でした。
ファビアンゴンザレスがダメ押し!
第39節アウェイ徳島戦から復帰したファビアンゴンザレス。復帰3試合目となった今節は試合終了間際の43分にピッチへ。
後半アディショナルタイムに入り、6試合振りの試合出場となった金子翔太がドリブル突破。ボックス直前で右側にスルーパス。ファビアンゴンザレスが抜け出しシュートへ。GK山口瑠伊選手も飛び出し交錯するもファビアンゴンザレスの右足の振りが一瞬速く、ボールはゴール内に転がり込んでダメ押しの5点目。
8月6日の第29節ホームエコパスタジアムでの仙台戦を最後に、体調不良で長い期間戦列を離れていたファビアンゴンザレス。
復帰後、試合終了間際の限られた時間帯での出場が続いていましたが、ようやくゴールという結果を得られたことで、ラッソにとってはホッとしたのではないでしょうか。
残り1試合になりましたが、貴重な得点源として復活してくれることを願っています。
このまま試合は終わり、5-0のクリーンシートで勝利。
4位東京Vとは勝ち点で並んでおり、得失点差で磐田の方が順位が上にいるだため、5-0の大差での勝利によりさらに得失点差を広げることができました。その点でも今節の内容は大きかったと思います。
クリーンシート恒例のGKとDFによる円陣。今回はファビアンゴンザレスも加わり、更には金子翔太も加わるという大きな円陣になりました。
次節へ向けて
J1自動昇格へ向けてのラスト2試合
「ホーム水戸戦」「アウェイ栃木戦」
「ホーム水戸戦」は磐田が勝利をおさめました。
しかし、2位清水も大宮に勝利したため順位は変わらず、自動昇格争いの決着は最終節「アウェイ栃木戦」に持ち込まれることとなりました。
翌日、控室の様子がジュビロ磐田公式YouTubeチャンネル「【Go on.】episode18:最高の景色に向かって」で公開されました。
横内昭展監督は、清水が勝ったことに触れ、最善を尽くすこと、それが必ず次につながるとして選手達に檄を飛ばしました。
いつもは監督のブラボーで締めるところですが、八田直樹の引退が決まっており、最後のヤマハスタジアムということもあり、八田のコメントで締めくくられました。
横内監督の八田への心配りがよく判るシーンでしたね。
その後、ホーム最終戦のためお礼のセレモニーが行われました。
キャプテン山田大記が選手代表で挨拶。
本来ならば、J1昇格で喜ぶべき試合にしたかったこと。そして、残り1試合。プレーオフの場合も含めれば3試合になる可能性がありながらも、J1昇格すると宣言しました。
この後、今季限りで引退する八田直樹の引退セレモニーが行われましたが、そのセレモニーについては別でnote記事にしていますので、そちらをご覧いただけると嬉しいです。
次節はいよいよ最終節。
11月12日第42節、カンセキスタジアムとちぎで栃木SCと対戦します。
最終節でJ1昇格を決める条件は、
この3つをクリアしなければなりません。
(清水敗戦、磐田引き分けの場合、得失点差勝負になりますが、清水との得失点差が15も離れているので、事実上得失点差での逆転可能性は無しと考えます。)
他力にはなりますが、横内監督も仰ったように選手達は最前の準備で臨んでくれるはずです。その背中を押して上げてJ1昇格を掴みましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?