見出し画像

2024 J1 第26節「ジュビロ磐田 vs 鹿島アントラーズ」 超主観的振り返り

磐田 2-1 鹿島
【得点者】
磐田:山田 大記(後半32分)、古川 陽介(後半44分)

鹿島:鈴木 優磨(前半38分PK)

古川陽介の逆転弾!「最高でーす!」

2024年8月11日。

ジュビロ磐田はホームエコパスタジアムで鹿島アントラーズを迎え撃ちました。私は現地で観戦。

今回初めて、ピッチ間際で大迫力のプレーが観られる「砂かぶり席」で観戦しました!

砂かぶり席からの眺め

2000年前後は覇権を争っていた磐田と鹿島ですが、今では大きく水を開けられています。対鹿島戦の勝利は、2017年が最後というありさま。

今度こそ、今度こそ、鹿島に勝ちたい。

結果は2-1で磐田の逆転勝利!
鹿島から7年振りの勝ち点3!

今節は「遠州三光祭」と大きくイベントを打って行った試合で、32,995人の入場者数。きっと初めて磐田の試合を見た人も多かったはず。

これを機にスタジアムに足を運んでくれる人が増えるとイイな、と思いながら肩で風切ってエコパスタジアムを後にしました。


前回対戦振り返り

前回対戦は、3月30日カシマサッカースタジアムでの戦い。

シュートは放つものの決定力に欠き得点できず。逆に松原后がハンドを取られPKを献上。鹿島は虎の子の1点を守り切り敗戦。

鈴木優磨選手には「しょっぱい試合」と称された試合でしたが、しっかり勝ち切る鹿島の勝負強さを見せつけられた戦いでした。

鹿島の勝利の凱歌『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』が悔しくてたまらなかったです。


スターティングメンバー

ジュビロ磐田

得点源である、ジャーメイン良(累積警告)とマテウスペイショット(前節レッドカードで退場)が出場停止という緊急事態。前節から先発メンバー6人を入れ替えました。

最前線には夏季の新加入渡邉りょう

開幕から先発出場を続けてきた上原力也が今季初めてベンチ外。リカルドグラッサもベンチ外となりました。

ハッサンヒルが今季初出場でスタメン。平川怜が3試合ぶりに出場となりました。

リカルドグラッサがメンバー外になったのは意外でした。前節新潟戦から中3日しかなかったという事情もあったのでしょう。このメンバー選考に対して横内監督は試合終了後にコメントしています。

――前節から先発を6人入れ替えました。起用と形の意図を
FW2人は出られない状況でしたので、間違いなく2人は入れ替えなくてはいけないと。あとはコンディションの問題で、中3日でアウェイから帰ってきて、まずしっかり走れる、動けるというのを基準の一つで今回はスタメンを選びました。形を変えたのは、鹿島のストロングを消しながら自分たちのストロングをどう出せるかを、スタッフでしっかり練りました。その結果、こういう形が鹿島にとって一番嫌だし、我々にとっては良い攻撃に繋げられるのではないかということで、こういう形にしました。

ジュビロ磐田公式ホームページより


鹿島アントラーズ

師岡柊生選手がスタメン入りしたの感慨深い。ファビアンゴンザレスの二重契約問題が無ければ磐田に加入して一緒に戦っていたのですが。選手紹介の時には磐田サポーターからも拍手が沸き起こっていました。

海外移籍していた三竿健斗選手が鹿島に復帰。サブに入りました。


またもPK献上・・・。

試合開始早々に松本昌也がミドルシュートを放つなど積極的な攻撃を見せた磐田。

磐田は自陣で守るシーンが多く、鹿島の方が高い位置でボールを奪っていた印象。DAZNで確認しましたが、ボール奪取位置も平均値で磐田26.2m、鹿島40.4mと数字にも表れていました

しかし、33分に金子翔太がボックス内で師岡柊生選手を倒してしまいこれがファウル判定でPKに。VARでの介入もありましたが覆らず。前回対戦もPK献上で敗戦していただけに

「またかよ」

という思い。

キッカーはこれまた前回同様、鈴木優磨選手。

三浦龍輝に託すしかない。三浦龍輝は横っ飛びした際に惜しくも足でボールには触れたのですが、残念ながらゴール。

またもやPKでビハインドの状況。

ジャーメイン良マテウスペイショットが不在の今節、なんとか無失点で乗り切って欲しいと願っていましたが、最低でも2点以上奪取しなければ勝てない厳しい状況に追い込まれました。


龍神セーブ炸裂

もうこれ以上の失点は許されない。44分、鹿島のコーナーキック。アウトスイングのボールに対して知念慶選手がジャストタイミングでヘディングシュート。

ゴールラインギリギリに叩きつけられたボールに対して、三浦龍輝がしっかり反応。両手で弾き出して難を逃れます。

ナイスセーブでしたね。ここで失点を重ねてしまえば前半でほぼ試合が決まってしまう可能性のあっただけに大きなプレーでした。


磐田のPKは取り消し

0-1で前半を折り返した磐田。

後半開始早々の47分。右サイドボックス外から松本昌也が足を滑らせながらクロスを上げたボールが、関川郁万選手の右腕に当たってPK判定。これもVARが介入。オンフィールドレビューで会場に映像が映し出されたんですが、

「微妙・・・・」

明確にハンドとは言い難いと感じたのが正直なところ。

当たっているようにも見えるけど、先に脚というか、腿に当たって、その瞬間に腕を引いているように見える。6:4でPK取り消しになるかも?と感じましたが、心情的にはもちろんPKが欲しいという感情。

結果は、残念ながらPK取り消し。

「持ってないなあ。」とは思いましたが、PKではなく流れの中で2点取るしかない。


山田大記の美技!反転シュートで同点!

時計の針は進み、残りアディショナルタイム入れて15~20分。ゴールが欲しい。一刻も早く同点に追いつきたい。

76分、途中出場したジョルディクルークスの右サイドからのクロスに対し、こちらも途中出場の山田大記が反転してシュート。

これ、何がスゴイってワンタッチなんですよね。反転しながらこんな美技を出すなんて。さすがの技術です。ついに、ついに磐田同点に追いつく!!

山田大記と植村洋斗がハイタッチ
アシストを決めたジョルディクルークス

この瞬間から、磐田ゴール裏からは「反撃の歌」が歌われました!

「ナイス選曲!」

同点に追いついた喜びと、反撃の歌で一気に流れを引き寄せる雰囲気に感動。鳥肌立つのがわかりました。

サポーターも一緒に戦うってこういうことなんだと感じました。


古川陽介の逆転弾!

試合終了間際の88分。もう時間が無い。

磐田のスローイン。西久保駿介の伝家の宝刀ロングスロー!

その距離を見定めてボックス内右側に位置取りしていた植村洋斗。ジャストの位置にロングスローのボールが飛んできましたね。殆ど位置変えずにトラップした植村洋斗はグラウンダーのクロス。

そこに飛び込んで来たのは渡邉りょう。二人の鹿島DFも飛び込むが間に合わず。

そこへ詰めていたのが古川陽介!角度の無い位置でしたが。ニアサイドをぶち抜くシュートでついに磐田逆転!

この瞬間はカメラそっちのけで叫んでましたね。写真一切取ってません(苦笑)こういう所がカメラマンになり切れない所ですよね・・・。

ゴール裏に駆け込んでいく古川陽介とチームメイト達を歓喜の叫びと共に見続けていました。

このロングスローの飛距離と植村洋斗の立ち位置について、有料ですが「サッカーの羅針盤」で取材記事があります。


次節に向けて

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、横内監督は天を仰ぎガッツポーズ

勝利の瞬間の横内監督

6月26日ホーム東京V戦の勝利を最後に白星から遠ざかっていたジュビロ磐田。やはり今年も苦手な夏場で足踏みしてしまい、残留争いしている湘南と京都にも敗戦する厳しい時期を過ごしました。

ここまで試行錯誤を重ね、ジャーメイン良やマテウスペイショットを欠く状況で強敵鹿島からよくぞ掴んだ勝ち点3。

ガッツポーズの顔にはそれまでの苦しい思いもうかがえました。

一方のFM Haro!のジュビロライブスペシャルでは、実況の栗田直樹さんが磐田の反撃に思わず涙を浮かべるシーンも。ファン・サポーターもそれだけ勝利に飢えていました。

チームメイトも苦しかったのでしょう。この勝利にベンチメンバーも含めて円陣を組んで勝利の喜びを分かち合いました。勝利後の円陣なんて私は初めて見ました。それだけ今日の鹿島戦に掛ける大きかったのだと思います。

勝利の円陣を組んだ磐田イレブン

鹿島戦の翌日に公開された【Go on.】episode35:逆転勝利

印象的だったのは、渡邉りょう

この円陣で「今日は勝ったけど、これ続けなきゃだめだよ!」と皆を引き締める発言をしているんです。まだ何も成し遂げたわけでは無い。ただ浮かれるだけじゃなく、勝ち続けなければ残留は成し得ない。

素晴らしい選手が来てくれたと思います。

新加入の選手によって、実力だけでなく意識の向上もうかがえたシーンでした。沼津、藤枝で戦い、J1のセレッソ大阪という強豪チームでポジション争いを経験した渡邉りょう。いくつものチームで厳しい戦いを経てきた経験からの言葉なんだと思います。

スタメンフル出場 渡邉りょう

まだまだこれから。

それは、勝ち点グラフを見てもわかります。

目標の勝ち点40ラインに対して依然ギリギリの状況。残留争いを抜け出したわけでもありません

一戦必勝。

鹿島戦の勝利を意味あるものにするには、次節8月17日のアウェイ町田戦に勝利して繋いでいかなければなりません。


最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファンサポーターに歓喜が訪れることを願って。

いいなと思ったら応援しよう!