2024 J1 第11節「横浜F・マリノス vs ジュビロ磐田」 超主観的振り返り
「ジュビロは頼もしくなった・・・」
2024年5月3日。J1リーグ第11節。
ジュビロ磐田は、横浜F・マリノスと日産スタジアムでアウェイゲームを戦いました。
前回対戦は2022年10月12日。
当時優勝目前のマリノスに対し、磐田は最下位でJ2降格目前。その対称的な状況を象徴するように、磐田は終始劣勢でした、ボコボコと言っても過言ではないくらい。
しかし何とかギリギリの所で無失点を続け、古川陽介が値千金の決勝弾で辛くも勝利を挙げた試合でした。
今一度当時の振り返り記事を読み直しましたが、勝ちはしたものの、改めて厳しい試合内容だったことを思い出しました。
結局2022年はJ2に降格決定。
辛い一年でしたが、この劇的勝利のアウェイ横浜FM戦が最も印象に残っているジュビロサポーターも多い事と思います。
あの試合から、約1年半が過ぎました。
再びJ1に舞台を移し、日産スタジアムでの戦いに臨んだ磐田。
結果は1-1のドロー決着。
しかし、2年前とは違い、マリノスにボコボコにされる内容ではありませんでした
興奮度は2年前の方が上でしたが、試合内容は今回の方がずっと安心して見ていられました。
もちろん勝ちたかったです。
しかし、今季の磐田は、先制された試合は全て敗戦でした。それが、アウェイゲームのマリノス戦で先制されても追いつき、ドローに持ち込むことができたのは一歩前進です。
そんな2年前を思い出し、「頼もしくなった」と感じた試合でした。
スターティングメンバー
ジュビロ磐田
前節町田戦を膝の違和感でベンチ外になった植村洋斗がスタメンに復帰。大事に至らず良かったですね。また植村洋斗は横浜FMジュニアユース出身。久々に対峙したかつてのチームとの対戦は特別な想いがあったようです。
西久保駿介はベンチスタート。それ以外のスタメンは町田戦と同じです。
サブメンバーは、藤川虎太朗とレオゴメスが外れ、ブルーノジョゼがメンバー入りしました。
横浜F・マリノス
昨年町田に在籍していたポープウイリアム選手がスタメンGK。昨年磐田とはSNSでいろいろあったことから、選手紹介の時は磐田ゴール裏からブーイングが起こりましたね。
しかし試合が始まるとポープウイリアム選手に特段ブーイングが起こることもなく昨年のような殺伐とした状況にはなりませんでした。これをもって、昨年のような争いは終わりにしたいものです。
また、負傷のため4月10日の第3節G大阪戦戦以降離脱が続いていた喜田拓也選手が3週間振りに復帰。
この試合の出場で喜田選手はJ1リーグ通算250試合出場達成しました。おめでとうございます!
マリノスは、アンデルソンロペス選手、エウベル選手、ヤンマテウス選手、植中朝日選手、松原健選手などなど、サブメンバーに至るまでタレントがキラ星のごとく。
このメンバーに対し、勝ち点3を掴み取って欲しい
「いざ!」
前半はスコアレスで凌ぐ
マリノス、磐田ともに前半はシュート6本(枠内3本)で同数。
危なかったシーンは44分のアンデルソンロペス選手のヘディングシュート。一瞬「まずい!」と思いましたが、ゴール左の枠外へ飛んでいったため難を逃れました。
J1ゴールランキングトップを走るジャーメイン良でしたが、前半のシュートは記録上はゼロ。ただし、23分にGKポープウイリアム選手と一対一になるシーンがあり、シュートを放ってゴール右側にそれるというシーンがありました。しかしこれはオフサイドの判定。
前半シュートはゼロのジャーメイン良でしたが、守備で貢献するなど献身的なプレーを見せます。
後半攻勢をかけるマリノス
攻撃のギアを上げるマリノスに対し磐田は身体を張って守ります。
47分、ボックス内に進入したナムテヒ選手に対し森岡陸が対峙。フェイントを入れて、森岡陸の左側に交わしていこうとするナムテヒ選手に対し、得意の柔らかい身体を活かして大きく足を開いたタックルでボールを奪います。
48分、アンデルソンロペス選手のシュートを川島永嗣が弾きます。そのこぼれ球に詰めてきたナムテヒ選手が押し込もうとしますが、キャッチで防ぎます。
50分、ナムテヒ選手のコーナーキックに対し、川島永嗣がパンチングでクリア。
川島永嗣を中心に、ゴールを必死に守ります。
マリノス先制、均衡破れる
しかし、60分、遂に均衡が破れてしまいました。
ヤンマテウス選手のクロスにアンデルソンロペス選手がヘディングシュート。一度は弾いた川島永嗣でしたが、そのこぼれ球をアンデルソンロペス選手に押し込まれマリノス先制。
一度は防いだボールだっただけに、悔しい失点でしたね。
この試合、再三ゴールに迫っていたアンデルソンロペス選手でしたが、遂に決められてしまいました。
やっぱり決めるべき人が決めてくる。
マリノスの底力を感じた瞬間でした。
更に攻めるマリノス
その後も攻撃の手を緩めないマリノス。
69分にヤンマテウス選手がボックス外ギリギリの所からシュートを放ちますが、これは枠外に飛んで難を逃れます。
71分、天野純選手のスルーパスに抜け出した宮市亮選手。川島永嗣がすかさず詰めて、大ピンチを阻止!
磐田はマリノスの攻撃をしのぎながらチャンスを狙います。
マテウスペイショットの同点弾!
何とか同点に追いついて欲しい。
しかし、そんな願いも空しく、磐田は得点できずに時計の針は進んでいきます。
そして試合終了も迫ってきた83分、途中出場のブルーノジョゼが敵陣右サイドに進入。後方の上原力也にパス。上原力也はワンタッチでクロスを上げます。
そのクロスに対し、マテウスペイショットがドンピシャのタイミングでヘディングシュート!
マテウスペイショットのヘディングで角度が変わり、速度が増したボールは、横っ飛びしたGKポープウイリアム選手を交わしてマリノスのゴールへ!
土壇場で遂に同点に追いついた磐田。
これまで先制された試合では、追いつく力もなく敗戦を繰り返してきましたが、マリノス相手に遂に追いつく展開に。
1点ビハインドになってから、ジュビロゴール裏は「反撃の歌」で選手の背中を懸命に押し続けました。
そこからの同点劇なだけに、ジュビロサポーターは歓喜の渦に。
ボールにそんな気持ちが乗り移ったかのような、得意の高い打点でのヘディングシュートは素晴らしい軌道でゴールに飛び込みました。
本当に嬉しい得点ではあったのですが、敢えて苦言を呈するならば、まだ同点だった事。
アディショナルタイムを含め、勝ち越す可能性もあっただけに、嬉しい気持ちは良くわかるのですが、マテウスペイショットは早々にセンターサークルに戻った方が良かったと思いました。
しかしながら、お見事なシュートでした。
キッカー藤原健介がピッチへ
87分、上原力也が敵陣ボックス直前で倒されフリーキックを獲得。
上原力也か松原后が蹴ると思いましたが、ベンチが動き、上原力也に替えて藤原健介をピッチに送ります。
逆転に向けてゴールに沈めて欲しい。
しかし、残念ながら落とし切ることができずクロスバーの上を超えてしまいました。かえってゴールから近すぎたため、難しかったのかもしれません。
川島永嗣が最大のピンチを救う
マリノス相手のアウェイゲームだけに、最悪でもドローに持ち込みたい磐田。しかし、マリノスは最期の攻撃を仕掛けます。
アディショナルタイム入った91分、水沼宏太選手が右サイドからクロス。そこへ宮市亮選手のシュートを弾いた川島永嗣。しかしまたも、このこぼれ球に詰めてきたアンデルソンロペス選手のシュートがシュート。
決死のブロックで川島永嗣はゴールを割らせずに失点を防ぎました。
川島永嗣は再三の好セーブで磐田のゴールを守り切り、試合終了のホイッスル!
磐田は1点ビハインドから追いつき、ドローに持ち込んで勝ち点0を1にする結果に。
ジュビロサポーターはまるで勝利したかのような歓喜と拍手で選手達を迎えました。
次節へ向けて
最終的には磐田のシュート10本に対し、マリノスは18本。最後の最後までピンチに陥れたマリノスはやっぱり強かったです。
でも冒頭に記載したように、今回の試合で2年前の磐田に比べて頼もしさを感じ、現地から帰路に就く際にこのような投稿をしました。
昨年J2の時から積み重ねたJ1で戦うための「基盤づくり」を続けた磐田。
強度と速さをが身に着き始めていることを結果で示してくれたのが本当に嬉しかったです。
通常なら、勝利試合の時しか公開されない試合終了後のロッカールーム。しかし、今回はマリノス相手のアウェイゲームでの貴重な勝ち点1ということでしょう。【Go on.】 episode32:次に繋げるべき勝点1。が公開されました。
横内昭展監督は、勝ち点1を積んだのは大きいとしながらも次の試合が重要であることを伝えました。
ブラボーは当然ありません。
次節は、中2日でアウェイ東京ヴェルディ戦がやってくるため、すぐに次の準備に取り掛からなくてはならないからです。
間違いなくターンオーバーを敢行するでしょう。ベンチ外メンバーには大いに戦ってきて欲しいと思います。
昨年J2で戦った東京ヴェルディは、ホーム&アウェイ共にドローであり勝てていません。J1の舞台で決着をつけましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
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