2023 J2 第24節「ジュビロ磐田 vs ツエーゲン金沢」超主観的振り返り
ラッソ&陽介ゴール!
龍輝のファインセーブで逃げ切る!
2023年7月5日。J2リーグ第24節、ジュビロ磐田はホームヤマハスタジアムでツエーゲン金沢を迎え撃ち、2-1でジュビロが勝利!リーグ戦ホームでの勝利は、6月3日ブラウブリッツ秋田戦以来、約1か月ぶり。
ジュビロ磐田「梅雨空の7連戦」第4ラウンド。
ヤマハスタジアムで観戦してきました。
梅雨時期なので仕方ないんですが、試合時間を狙ったかのように雨天となりました。後半から試合終了にかけて雨の勢いは強くなり「滝行」に。
でも、ジュビロ勝利ならば雨なんかどうでもいい。
ヤマハスタジアムの夜に響き渡る「勝利は続くよ」本当に嬉しかったです。
前回対戦振り返り
前回対戦は、4月23日、J2リーグ第11節。アウェイで石川県西部緑地公園陸上競技場での対戦。9連戦最後の試合を2-1で勝利。
山田大記の逆足PKで先制。
そして何と言っても鈴木海音がJリーグ初ゴールを決め、これが決勝点に。DAZNで観戦していた私でしたが、今年帰還した鈴木海音の晴れ姿に涙が止まりませんでした。
一方で大津祐樹が負傷退場。右大腿直筋腱断裂で全治5か月と診断されました。早くても10月以降の復帰ではないでしょうか。一日も早い復帰を願ってます。
スターティングメンバー
スタメンは前々節のホーム甲府戦メンバーがベース。
甲府戦では針谷岳晃がボランチに入りましたが、今節では鹿沼直生がスタメンに入り遠藤保仁とダブルボランチを組みました。このコンビでのスタメンは今シーズン初ですね。
それにしても、今のジュビロに「主力・控え組」という言葉は無いですね。
まさに「2チーム」組めるメンバーになったと思います。
GK以外のフィールドプレーヤーのスタメンをほぼ総替えして戦っています。そのため、連戦であってもスタメン選手はほぼ1週間空けたフレッシュな状態で試合に臨んでいるのです。
横内監督は前半戦の戦いを経て、ここまでチームを作って来たのは実に素晴らしい。ジュビロの応援をして5年目の私ですが、毎試合メンバーを総替えして戦うのは初めて見ました。今のチームが楽しみで仕方ないです。
安定して連戦を戦えるだけでなく、チーム間での競争も促す采配でもあると感じます。
今回、個人的には大森晃太郎と遠藤保仁の仲良しコンビがスタメンなのは、やっぱりワクワクしました。
ファビアンゴンザレスが先制!
前半6分、ジュビロのコーナーキック。遠藤保仁のキックで放たれたボールはファーサイドへ。ファビアンゴンザレスがドンピシャのタイミングでゴールに突き刺してジュビロ先制!
開始早々に得点できると本当に気持ちが楽になりますね。アシストをつけてくれた遠藤保仁には、ラッソから靴磨きのパフォーマンス。
大森晃太郎が前半で退く
前半25分、ジュビロのベンチが動くのが見えました。山田大記がピッチに入る準備を始めました。
何と大森晃太郎がベンチに下がり、山田大記がピッチに入りました。
試合中にアクシデントがあったように見えなかったので、ここで大森が退く理由が現地ではわかりませんでした。試合終了後、インタビューで大森の事を聞かれた横内監督は以下のようにコメントしています。
スタンドからプレーを観ていましたが痛がったり、足を気にする様子は確認できなかったので、全く気付きませんでした。昨年足を負傷し手術を受けているだけに大事をとったのかもしれません。
龍神セーブ炸裂!
前半30分、古川陽介がゴール前にバックパス。しかし、長峰祐斗選手に奪われてしまい大ピンチ!鈴木海音もブロックに行きますが間に合いません。長峰選手が右脚でシュート!目の前には三浦龍輝ただ一人。
しかし、三浦龍輝は抜群の反射神経で反応!左手一本でボールを弾いてジュビロのゴールを守ります。
このシーンはさすがに失点を覚悟しましたね。
それくらい危なかった。
ちなみのこのシーンの直後。ベンチの川口能活コーチはピッチに向けてめちゃくちゃ怒鳴ってましたねえ。
更には後半37分、奥田晃也選手がドリブルで運びカットイン。ボックス中央ぎりぎりのラインから右足一閃!
三浦龍輝は横っ飛びでボールを弾き飛ばして、再びファインセーブ!
ジュビロが誇る「龍神セーブ」が炸裂したこの試合。今回の勝利は三浦龍輝がもたらしたと言っても過言ではないでしょう。
古川陽介 決勝ゴール!
後半7分、山田大記がボックス無いに鋭い縦パスを入れます。ボックス内で受けた古川陽介でしたが、井上竜太選手に倒されてPK獲得。
ラッソか山田大記が蹴ると思ったんですが、ペナルティーマークに立ったのは古川陽介!スタンドは、どよめきと共に盛り上がりましたね。
この時の心境とピッチ上のやり取りについて古川陽介は次のように振り返っています。
古川が「今日は自分が決めたる!」という思いで臨んだPK。
そして同時に語ったのは、高校時代の選手権最後の試合となった、2022年1月4日準々決勝 「静岡学園 vs 関東第一」でした。
PK戦に突入したこの試合。古川陽介は静岡学園の二人目として登場。ゴール右側に蹴り込むものの、GK笠島李月選手に止められ失敗。
静岡学園は3人目も外し、ベスト8で敗退となりました。当時の動画が高校サッカー公式YouTubeチャンネルに残っています(古川陽介のPKシーンは2:20~)。
この時の極度の緊張とプレッシャー。そして、静岡学園敗退という悔しさ。
あの選手権・準々決勝以来というPK。当時は、負ければ敗退という場面ですから、相当なプレッシャーだったことは想像に難くありません。
今回のPKはジュビロがリードしている場面だったので、確かにあの選手権に比べれば気持ち的には楽なんでしょう。でも、多くのジュビロサポーターが期待で待つゴール裏を目がけて蹴るんですから、それでもやっぱり緊張すると思うんですよね。やはりアスリートのメンタルは、私みたいな素人の想像を超えてしまいます。
この時間帯は雨が強くなってきたので、あまり写真は撮っていなかったのですが、このシーンは逃したくない。
私は急いでカメラを構えました。
レフェリーの笛が鳴ります。
古川陽介、ゴー!
見事キーパーをかわしてゴール!
蹴った方向は、奇しくも選手権でのPKと同じゴール右側。今回はゴールネットに突き刺さりました。
あくまで想像なんですが、あの選手権のPK失敗が古川陽介の心の片隅にずっと残っていたのかもしれません。
古川陽介のPKのチャンスは今季6月7日に行われた天皇杯2回戦カマタマーレ讃岐戦にもありましたが、この時はファビアンゴンザレスに譲っていました。
讃岐戦で譲ったPKに対して歯痒さを感じた古川。あの選手権のPK。そして今度こそはチームを勝たせるためのPK。
ゴール後、そんな思いが爆発したかのように、喜びを身体いっぱいで表現していた古川陽介が印象的でした。
試合後、選手達が発信。
金沢戦では勝利しましたが、その前のホーム甲府戦、ホーム大分戦と大事な上位対戦をいずれも勝利できず、ドロー決着だったジュビロ。
2試合連続ホームで勝ち点3を奪えなかったことに対し、ホーム大分戦終了後にゴール裏の一部サポーターとジュビロの選手達が言い合う場面がありました。
山田大記は試合後のインタビューで
として、コミュニケーションをとったと語っています。
小川大貴はその際、サポーターに対し非常に不満そうな様子を見せてました。大貴がスタッフらしき人に抑えられる様子が見えたので、試合結果以上に辛い想いになりました。
恐らくこの経緯があったためと思いますが、金沢戦を終えて、チーム、そして選手達がTwitterで発信してくれました。
山田大記がジュビロのアイデンティティとして表現したこの言葉に象徴されるように、チームとサポーターが同じ方向を向いていること。これが揺るがなければ、チームの状況はきっと上向いていくと思ってます。
大分戦後のゴール裏サポーターと選手の話し合いの間、他のサポーターは
とコールを重ね、選手を応援しているんだという気持ちを表していました。
そして、金沢戦後チームと選手達が前向きな発信をしてくれました。
何より、選手とサポーターが「一体感」で結ばれていれば、スタジアムでの応援がメチャ楽しいじゃないですか。
劇的なゴールや勝利で、見ず知らずのサポーターさんと一緒に喜び合える瞬間。こんなのスタジアムじゃなければ、絶対に味わえませんよ。
夏の移籍ウインドウが近づくにつれ、他クラブの選手補強の話題が多くなっています。ジュビロ磐田はラッソの二重契約問題で今回も選手補強できません。
他のチームは新加入選手で補強するならば、ジュビロ磐田は横内監督を中心に現有選手の更なるアップデートで上回ってくれることを期待してます。そう思えば、応援する気持ちに更に力が増します。
勝負はこれからです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ジュビロ磐田のファン・サポーターに歓喜が訪れる事を願って。