頂上で見る太陽よりも、差し込む光に惹かれる。
夏の富士山に登った経験があります。
ご来光を見よう!と、体力自慢の友人たちに言われ
自分にもできる様な気がしてしまったのです。
一応、何度も諦めかけながらも、大好きなチョコの力も
存分にお借りし、頂上まで行くことが出来ました。
徐々に光がさし、暗闇だったのが明るくなっていく光景は
今でも思い出す事が出来る位、感動しました。
それでも差し込む光に惹かれる。
しかし、です。
タイトルにもある様に、私は差し込む光に、より惹かれます。
特に今日のフォトギャラリーの様な、木立の隙間から差し込む光。
公園や渓谷などで見る時、思わず立ち止まって暫く見てしまう程。
木の種類や高さ、枝ぶり、そして季節によって、同じ場所でも違う。
立ち止まって見ないと気づかないけど、すごくキレイ。
そんなところが良いのかもしれません。
仲間のつぶやきから
先日、病気をもつ仲間たちで、時間があったので話しました。
特に何かテーマがある訳でもなく、何となく。
その中の一人が、ふとつぶやきました。
「ミーティングとか、セミナーとか、そんな場所でも
今日くらいの気持ちや感覚で話せればいいのに」
もちろん、その場に適した話し方やテーマがあるのは
私も、その人も分かっています。
場にそぐわない様な事をしたいというのではなく、
気分的なもの、という意味だと解釈しました。
自分の経験が乏しいことや、あまり知らないことに
取り組もうと思った時、慣れた人がいるのは心強いです。
私の周りにもそう言う人がいて、導いてくれたからこそ
今があると思って感謝しています。
旧知の仲間たちの中で、まさにリーダーシップの塊という
タイプの男性がいます。その人に任せておけば間違いなく、
まだ知り合ったばかりの頃から、今に至るまで、
関係が続いているのはその人のおかげです。
会う日を決め、店を予約し、連絡を取り、
当日の待ち合わせ場所を決め、1番に来る。
遅れてくる子との連絡や、店までの案内まで
もう至れり尽くせりです。
連絡を取り合う事が少なくなっても、途切れることなく
集まっているのはきっとそのリーダーのおかげ。
会えば当時の仲間に戻って、わいわい。
そのくせ偉ぶる事もなく、かえっていじられ役です。
彼のマメさだけじゃなく、そのキャラクターこそが
続いた理由なんだろうと感謝しています。
体力差を感じずに済むことが大事
富士山登山の話に戻りましょう。
頂上までの道は、決して楽ではありません。
私に体力がないからなのですが、すぐにへこたれます。
特に頂上に近づくにつれ、道というよりは岩がゴロゴロ。
身長もそれほど高くない私には、よじ登るだけで体力が。
何度も「帰りたい」と言いかけつつ、仲間のおかげで頂上へ。
そこで見るご来光は、達成感も相まって素晴らしいものでした。
この景色は、一生覚えておこう。
そう誓った位、神々しくて美しかったです。
でも、しょっちゅう見たいかと言われたら、いいえです。
あんな苦しい思いしたくないし、そこにたどりつくまでの
体力にも個人差があります。楽勝な人もいれば私みたいなのも。
頑張って、結果神々しく美しいご来光が見られた、けど。
素晴らしい景色を見られたのは、一緒に登った仲間のおかげであって
途中からは、ご来光を見る為という目的は薄れていたのです。
ご来光の為ではなくて、一緒に頑張る仲間が、
体力のある者がない者に気を配りながら、差を感じさせることなく
目的に向かってその時に一番いい方法を一緒に考え、行動した。
それが結果に繋がったというだけなのです。
素晴らしいものに自分で気付く幸せ
結果に繋がって感動している時に、ご来光が偉そうにして来たら
どんな気持ちになるでしょうか。
「我のおかげだ。美しいだろう。有難がれ」となったら
一気に幻滅してしまいますよね。
先程の愛すべき仲間内のリーダーみたいに、
すごいことをしてくれているけど、それを感じさせない。
それが愛される理由だし、周りから感謝される素になっています。
導いてくれる存在は必要だし、大切です。
感謝もしています。
ですが、既にある程度の経験や知識や実績のある人には
ある程度の道を作ったら、下から登ってくる登山者を
登山道から外れない様にだけ見守り、ある時は雨風で苦労させ、
登り切ったらその素晴らしい景色を一緒に見られたことを
同じ輪の中で喜んでも欲しいなと思います。
その時に初めて、実はこれに導かれていたんだと分かる
そんなちょっとボケたのもいるかもしれませんが、
それこそ理想だなと私は思っています。
登山道はある程度決まっててもいいですが、
一歩も出ちゃダメでは辛くなります。
後から来る人、急ぐ人に道を譲ったり、
疲れてチョコや水分を取ったりするのに、
ほんの2~3歩脇にそれて、休むのも必要なんじゃないかと思います。
せっかく大自然に触れに来たのに、息苦しいのはちょっと。
気分爽快で、素敵な景色みたいですね。