春の赤と青
桜が散る。春が終わる。
春の赤と青は、黄緑と桃色。
桜が散る。春と別れる。
新緑が芽吹く。時が経つ。
暑くなる。微熱のようで、記憶が離れる。
思い出が宙を舞う。そんな空にまた手を伸ばす。
過去にあって未来にないもの。掴めるものと掴めないもの。
実像する、現存する、そのこと自体に意味はあるのだろうか。
桜の花と葉桜が混ざる桜の木。色素の薄い赤と青。青い静脈と赤い動脈。気づけばまた血が流れる。景色と僕が混ざり合う。
生きてなきゃ感じれない一瞬が間違いなくそこにある。そんな一瞬のために今日も生きてる。
まだ見ぬ景色が見たくて未来へ行きていく。