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#信仰

物語における仮の信仰〜〜『ドラキュラ』

はじめに今回はゴシックホラーの名作である『吸血鬼ドラキュラ』を選んだ。 著者はブラム・ストーカー。アイルランド人。1847年生まれ、1912年没。公務員だったが文芸活動をしていた。1876年に名優ヘンリー・アーヴィングと出会って、ロンドンへ家族で転居。ヘンリーの劇場で働き始めた。俳優に随伴してアメリカやヨーロッパに赴き、上流階級との交友を持った。ロマンス小説を多く書いたそうだ。1897年に『ドラキュラ』は出版された。 ドラキュラのイメージと実際に描かれていることドラキュラと

プロ倫 第二章(前半) カルヴァン派を中心とした宗教の理性化と浮かび上がる敬虔派

はじめにまず第一章から言えることではあるが、改めて非常にキリスト教に関する多くの情報から議論が進められていると思った。主題であるカルヴァン派についてももちろんだが、それに対峙するルター派、ピューリタンについてもそうだ。対立構造を議論として作り出すためにはそれぞれのあり方を細かく書き込んでゆかなければならない。 かといってウェーバーは次のように書いている。カルヴァン派は、17世紀のイギリスやオランダの独立派の諸信団とも、またルター派とも、イギリス国教会とも、相違がはっきりとして