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女子高生の時にポルノ映画館に行ってみた話(後編)

中へ入るともちろんすでに映画は始まっており、
真っ暗だと思っていた館内は、薄明かりで予想よりも明るかった。
その明るさに我々が怯んでいると、客席にいた何人かがこちらを振り向いたのが見えた。

あとで調べたら、やはりそういう映画館なので、上映中に客席であんな事こんな事が行われたりすることがあるらしく、その防止のために、普通の映画館より明るくしているらしい。

映画の内容はというと、なんか緊縛物かなにかだった気がするが、緊縛ならぬ緊張で全然頭に入らずほとんど覚えていない。

とにもかくにも映画もエンディングに近づいたので、我々もまた映画が終わって館内が完全に明るくなる前に映画館を出なければ。

座席を立って足早に去ろうと出口に向かうと、

なんと、出口に何人かの人が立ちはだかっているシルエットが見えたのである。

その後どうしたのかあまり覚えていないのだが、おそらく怖くなった我々は他の、横側などの出口から全速力で帰った気がする。

未だにあの立ちはだかっていた人たちは、なんらかの目的があったのか、それとも単に立ち見…?だったのか、(もちろん客席はガラガラだったのでほぼあり得ないのだが)

もしくは、何らかの目的があったとしても、そのターゲットは我々ではなく、単純に発展場だったとか、
今となっては知る由も無い。

そして無事に館内から外界に出た我々は、何食わぬ顔をして家に帰り、母の作ったご飯を食べ、翌日からまた高校生として学校へ通うのだ

追記・
この時代、例に漏れずその映画館もいつのまにか閉館し、さらに現在はその建物自体の老朽化のため、すべてのテナントが撤退、建物は建て替えのために解体されてしまった

いつか私がチケット売り場のおばちゃんになるまで、ポルノ映画館がどこかで生き延びますように…!


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