評価の順番
先行者優位という言葉が嫌いです。
noteがバブルのように流行った時、先行者優位という言葉をたくさん見かけました。
早く始めなよ、という意味も込められていたのかもしれません。でも、私は違和感しか抱けなかった。
先行者が有利であってはいけない、一番遅く参加した人であってもその人に才能がありさえすれば一番に認められるべきだと思います。
チャンスは平等っていうのも幻想だと思いますが、でも、その幻想に現実は限りなく近付いていくべきです。
年功序列、という言葉と似たものを感じるのです。というか、限りなく同類だと思っています。
早く就職したものが上に。早く始めたものが有利に。
年功序列なんてくだらない、そう言っている人たちが先行者優位なんて言っているのに違和感を覚えました。
能力や才能は、時間なんて超えると思うのに。
本当は先行者優位であって欲しいですよ、noteの世界。だって、私よりずっと後に始めた人で素敵な文章書く人たくさんいるんですもん。
ため息をついてしまう文章、憶えてしまうほどおすすめ表示されるアイコン、みるみる増えていくフォロワー数。私は嫉妬深いから、自分より才能がある人なんだと分かってはいても、何となく心がチクリとする。
それが、例えばこの人は私よりもnoteを早く始めたからなんだ、と理由がつけられれば私はきっと安心します。私の才能やその人の能力とは関係のないところで完結出来るから。
自分の才能のなさを、認めずに済むから。それはちっぽけなプライドと大きな自尊心を傷付けずに済むから。
それでも、自分を逆の立場に置き換えた時、私は自分自身に一番残酷になります。
一番早く始めたつまらないもの、一番遅く始まった面白いもの。私は迷うことなく後者を取りますし、前者にどんなに今までのストックがあったって構うものか、と思います。
確かに、前者には『早く始める』という才能があるのかもしれない。でも私が求めるのは、『素晴らしいものを生む』才能。
私が前者であった時、私自身を選ばれてもきっと嬉しくありません。だって、私の欲しいものは『素晴らしいものを生む』才能なのですから。
『早く始めて素晴らしいものを生む』、それは確かに先行者優位でしょう。先行者は大きな存在です。それでも、『始めるのは遅いけれど素晴らしいものを生む』人と等しく評価されるべきだと思います。
市場とか集客とか収益とか、そんなことを私が気にしていないからかもしれません。
でも、いつやって来た人も等しくここを楽しめるように、私は先行者という立場を捨てたい。捨てられないのなら、せめて、後行者というレッテルは貼らずにおきたい。
いつ投稿されたものであっても、何より私が楽しむために。
先行者優位なんて、大嫌いです。
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