日本への入国 何が必要? 【2021年6-7月】 オーストラリアより
羽田空港国際線ターミナル
シドニー空港から到着の早朝便は人も少なく、普段の騒々しさは全くない。
飛行機から降り、空港スタッフによる誘導で一本の道を進む。搭乗ロビーには誰一人いない。
私たちが通る通路のみ機能している状態。
海外の空港とは違い、各曲がり角やポイントには数人のスタッフが声をかけている。
海外居住者には久々の「至れり尽くせり」に少々戸惑う。
私たちは数種類の必要書類を手に持ち、各検査ポイントではそれらの提出を求められる。
先ずは必要書類のチェック。
- 出発前72時間以内に検査したPCR結果のプリント
- 誓約書(PCからプリント又はANAは機内配付)の記入
- パスポート
- 携帯用必要アプリのインストール
(OEL, MySOS,接触確認COCOA)
- 質問表Webで発行されたQRコード
とりあえず現在は上記の用意があれば問題は無い。
あとはこの先のポイントで、位置情報を確認できるようスタッフが携帯の設定方法を確認してくれる。
唾液の検査では、ユーチューブなどで見聞きしていた通り、レモンの写真が貼られた仕切りのあるブースで、プラスチックの試験管に唾液を落とし蓋をし渡す。
レモンの写真はプリントのクオリティが悪いのか、これで唾液を引き出すとは思えない。酸っぱいものを想像し、1cm程の線の高さまで採れたら終了。次のポイントへと進む。まるでスタンプラリーでもしているかの様だ。
パスポートをスキャンして質問表Webで得たQRを読み取るポイントでは、14日間の待機場所の確認をする。
これが終われば、言われた番号周辺に進み、モニタを注意しながら待つのみ。20分ほどで番号が表示され、カウンターで結果発表され、ピンクの紙を渡された。
然程長くは感じなかった。飛行機を降りてからちょうど2時間で預けた荷物を取った。途中、スタッフに手際の悪さを指摘し怒号する者もいたが、上記5つの用意が有れば面倒だった箇所は見当たらない。
慣れない手続きが続きイライラし、海外では言えない文句を「申し訳ございません」となだめてくれる優しいスタッフへの甘えなのだろう。
しかし海外の場合の方が何も言わずに更に待たされる事が多いと思うのだが、彼はどこに住んでいたのだろう。
私も嫌だったことは一つある。
質問表の提示などしている際、スタッフと面と向かい机に座るのだが、1m以内の両隣に座る旅行者は、自分らとは違う国からの便の客。出発国を問われ、感染が増えている国名を答えている。反対側の人も。別国からの客も混ざっていることにその時気づく。
これはおかしいだろ。陰性証明を持っての入国は必須であっても安心してはいけない。国によって感染のレベルは様々なのだから、別の国の便とは少しでも分けるべき。
荷物のターンテーブルでは既にカートに荷物が分けられ、飛行機スタッフからの手紙が添えられていた。
日本人ならではの対応に日本へ着いたと実感する。
これから14日間の自己隔離が始まる。
私にはむしろ東京での14日間滞在の方が恐ろしい。陽性者がほぼいない場所からのシドニーも少し不安だったが、空港には人が数えられるだけしかいなかった。探すのも大変なくらい。
日本では空港内にも人はたくさんいる。
感染が少なめの国との違いはいろんな国を見てると見えてくる。
早く元に戻ってほしいと願うばかりだが
今回ばかりは他国と比べ完全に判断を誤っている。
いつもの“冷静さ”だけでは解決できない。
中途半端なルールと保護を繰り返せばいつまでも続くはず。とりあえずは隔離隔離。