中核信念・人生脚本とインサイドヘッド2

少し前になりますが、インサイドヘッド2を見に行ってきました。あなたはそのままで大丈夫と言われているような安心感が得られるような内容で、本当に素敵な作品でした。
心理学者の方が監修に入っているようなので、心理学にも沿った内容になっていると思います。

私が印象的だったポイントは次の2つです。

①    人は思い出(記憶)によって、自分を定義する「中核信念」が生まれる。(主人公ライリーは、自分が役立ったハッピーな記憶によって「私はいい人」という中核信念と持っています。思春期を迎えてその一つだけでは立ち行かない場面が出てきます。)

②    「中核信念」は一つではなく、多様なもの。(ライリーは様々な出来事を乗り越えて、「私はいい人」のほかにも「ちょっと意地悪」「泣き虫」など色々な自分を発見します。)

先日の心理カウンセラー講座では、「人生脚本」という概念を学びました。
人間は7歳までの経験から、自分がどうふるまうかという行動パターンを決定しているというものです。「中核信念」に似た概念です。
「人生脚本」は子供の頃にうまく生きていくための処世術のようなもので、主に親や兄弟との関係のなかで、自分が生きていくためにオリジナルに生み出すものなので家庭環境が大きく影響しています(自分の人生が幼少期の家庭環境で決まってくるというのは世知辛く、あまり好きなロジックではないのですが、そういうものなんですね。)。

例えば、周りで喧嘩が起きたら自分が悪いと思ってしまう、いつか別れが来ると思っているから親しくなるのが怖い、我慢しなければならないと思っているからたまったときに爆発して人間関係が崩れる、などです。
それが自分にとって良いものだったり害がないものなら、そのままでいいのですが、そのせいで生きにくいと思うのであれば、その人生脚本は見直してもいいのではないか、という話です。
幼少期に幼い頭で必死に生き抜く術を考えたと思うと、そんな自分が愛しいですが、今はもういらない脚本だったりします。考えてみれば、環境への認識が曖昧で視野が狭い7歳の時点で作られた人生脚本が絶対に正しいなんてことはないはずです。

私の人生脚本は、「完璧にこなせば物事はうまくいき、周りも喜ぶ」です。バレエのために食事制限を完璧にしようとして体調や精神を病んだ時点でこの脚本には欠点があったのに、それに気づかず、今取り組んでいる不妊治療は完壁にこなしてもうまくいかない世界なので、この脚本(努力すればうまくいく)どおりにいかなくてまた苦しんでいます。

「完璧にこなしてもうまくいかないことがあるし、完璧でなくてもうまくいくことがある」というのは私の人生脚本とは全く違うことなので、これを根付かせていくのは難しいことです。やるなら完璧にやりたい・達成したいし、私にできることはないかを常に考えていて、何もできることはないのは、つまりコントロールが効かないということを意味しており私にとっては恐怖です。

人生脚本が塗り替わるような出来事が起きたら、変わるのかな?

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