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外資系投資銀行から、ママの会社へ

今振り返ってみても、社会人をスタートするには最高の環境だった。
インベストメントバンカーというかっこいい肩書があって、
クライアントと一丸となって取り組むプロジェクトは刺激的で、
自分もいっぱいいっぱいなのに、気にかけてくれる同期がいて、
右も左もわからない自分を厳しくも優しく指導してくれる先輩がいて、
文字通り世界を股にかけて活躍する上司がいて、
なんとか自分も追いつこうと必死で頑張った。
必死で頑張ったけど、1年足らずで、精神的に追い詰められてしまった。

同じ状況にいても、頑張っている同期もいる。
きっと、みんな、激務の中でも、リフレッシュする方法を見つけている。
みんなにできて、なぜ私にはできないのだろうか。
歯を食いしばって、頑張ればどうにかなるだろうか。

会社を辞めようか悩んでいるときに、上司から声がかかった。
とりあえず体を休めてみてはと、1週間お休みをもらったけれど、
1週間、家から一歩も出ることができなかった。
家族にも、友達にも、相談することさえできなかった。
そして、辞めることを決めた。

「お母さんの会社を手伝うって言っても・・・大丈夫?」
「今じゃなくてもできるんじゃない?」
「他にもできる仕事、山ほどあるよ」
そんな声をかけられながら、とりあえずはアルバイトで入ったA.Y.Judie
当時は私を入れて4名。年間売上は8,000万円ほど。

夢中になって目の前のことをやり続けて気づいたら9年が経った。
9年間で長野に本社を建て、東京に拠点を作り、メンバーは15名になった。
売上は2億円。ここ数年は横ばい。
10年目の今年、母に代わり私が社長になる。

「母親が立ち上げた会社を手伝っている」
もうそんなことは言ってられないし、
この9年間私がやってきたことは、「お手伝い」なんかではない。

会社のこと、仲間のこと、商品のこと、母のこと、私のこと。
もっと知ってもらいたくて、とりあえず書き始めてみることにしました。


■ A.Y.Judieについて
働く女性のライフスタイルを「より便利に」、「よりオシャレに」。
ビジネスシーンを中心に、機能性に長けた小物を提案しています。


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