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三陸鉄道に乗つてきたヨ 盛〜宮古編

 いつもお読みいただき、ありがたうございます。玉川可奈子です。
 今回は前回の続きになります。

 いよいよ、十六年振りの三陸鉄道に乗ります。

 どうか、最後までお付き合ひください。

奇跡の一本松駅から再びBRTに乗り、三陸鉄道の起点ともいふべき盛駅を目指します。
大船渡の海、門之浜湾がよく見えます。海の水が透き通つてゐますね。釣りをしたらどのやうな魚が釣れるのでせう?ところで、たまにですが、防波堤で海を眺めながら無性にコーヒーを飲みたくなります。
車窓は船河原海岸、ここも綺麗です。多くの入江が現れ、旅人を楽しませてくれます。
盛駅に着きました。今はなき大船渡線も、かつて乗りましたがもう完全に忘れてゐました。大船渡はサンマが美味いとか。玉川、サンマを好んで食べませんが、できれば焼くよりもお刺身でいただきたいものです。
いよいよ三陸鉄道に乗ります。玉川、三陸鉄道を応援し、かつ好きです。東日本大震災の苦難にも負けず、最近も台風被害がありましたが乗り越えて今がある、さうした姿にも惹かれます。
二両編成の36-700形が入線してきました。変なラッピングです。早めにホームで待つてゐて正解。ツアー客が大勢来てゐましたから。
進行方向向かつて右手に座ります。窓の外には、大勢のツアー客の姿が。鉄道地図を見ながら、三陸鉄道を楽しみます。
盛駅できつぷと自分用のお土産を買ひました。南部鉄でできたさんてつくんが可愛い。勢ひで買ひましたが、使ひ道が…。
列車は盛駅の次の陸前赤崎駅を出発しました。陸前赤崎駅まで、私の目の前に座つてゐたお婆さんとお話ししてました。この前は外国人が来たとか、なんとか。「良い旅を」、といはれて別れました。感謝です。車窓には、しばしば柿が見えます。
トンネルを出たり入つたりが多いのですが、その合間に写真を撮ります。間もなく綾里駅です。
綾里駅では団体貸切列車と交換しました。あれにもいつか乗つてみたいものです。
綾里駅を出てしばらく行くと海が見えてきました。次は恋し浜駅です。
小石浜駅は旧名。今は、恋し浜駅、に着きました。
三分の停車時間があるので、降りてみました。駅には幸せの鐘があつたので、鳴らしてみました。
浜といふ割には浜は遠い。和歌山の広川ビーチ駅みたいです。駅舎には、ほたての貝殻に願ひごとを書き結んでおくと叶ふとかなんとかのおまじなひがありました。私はもうそんなまじなひなど必要ありません。諦めましたから。
間もなく甫嶺駅です。ここは防潮堤が高くありません。海がよく見えます。防潮堤、大学で学びました。景観を損ねましたが、それによつて救はれた方もゐました。しかし、あの日の津波をそれを遥かに超えてきました。考へさせられます。
三陸駅の手前あたりです。防潮堤の前に、新たに大きなビニールハウスが作られてます。人間の営みが戻つてきてゐる感じがします。
トンネルを出たり入つたりしますが、時折見せる海と山が素敵です。列車は間もなく吉浜駅に着きます。
吉浜駅を出てしばらくすると、景色がひらけました。なんとも雄大な景色です。さういへば、今年は海をあまり見てゐないやうに感じました。気のせゐでせうか。

みちのくの 入江に寄する 白波は 今はしづかに なりにけるかも 可奈子
唐丹駅です。目の前は大きな防潮堤です。
間もなく釜石駅です。川を覗くと、産卵を終へた鮭が横たはつてゐました。それが、自然の摂理ですね。命の営みが、かうして次へ次へとつながりますように。
釜石駅に着きました。新しいサウナ、といふ言葉に惹かれるサウナ中毒の玉川。夜勤の日以外はサウナに入る玉川、けふは旅なので我慢してます。
次の列車に乗り換へます。同じく36-700形、宮古駅行きです。
クウェートからの支援によつて作られた車両でした!ぬくぬくです。
進行方向向かつて右側のボックスに座ります。
職場の人へ久し振りにお土産を買ひました。玉川、職場の人にはお土産を買はないことにしてゐます(パートさん以外)。面倒なので。それに、気に入らない人にまで私の大切なお金を使ひたくありません。贔屓や差別は嫌ひですし、好き嫌ひで仕事をするほど子供ではありませんが、職場の人とは所詮、八時間の付き合ひでしかないですし。
間もなく両石駅です。かつて、宮古駅から釜石駅間はJR東日本の持ち物でしたが、今では見捨てられて三陸鉄道の路線になつてゐます。
ラグビー場近くにある鵜住居駅を出てしばらく、車窓には荒涼な景色が広がりました。
大槌駅を出発してすぐに、防潮堤が見えてきます。
列車は間もなく吉里吉里駅に到着します。吉里吉里駅はアイヌ語説とか色々ありますが、マアなんでも良いです。わからないものはわからない、とは本居宣長大人もいつてますし。尚、宣長と私の共通点は誕生日が同じ(宣長は旧暦ですが)。
吉里吉里駅に着きました。私の知り合ひで「きり」といふ名の方がゐるのですが、学生時代に行つたさうです。その子のあだ名は「きりちやん」です。私と同じくらゐ背が高いです。ところで、列聖(歴代天皇)を暗記してないと、『吉里吉里人』の著者にバカにされます。玉川は、小学生の頃に列聖と「教育勅語」を暗記してましたが。
吉里吉里駅を出発すると浪板海岸が見えてきます。浪板海岸は、寄せる波はあつても、返す波がないといふ片寄せ波の海岸として知られてゐるさうです。
間もなく岩手船越駅。目の前の民家の向かうは、小さな船越湾です。
津軽石駅を出て、目の前の津軽石川を見ながら列車は進みます。津軽石川は宮古湾に注ぎます。
無事に宮古駅に着きました。けふの旅程はこれで終はりです。ホテルに行きませう。それと、お腹が…。
ホテルに行く前に、さんてつやに寄りました。たくさんお土産を買ひました。その中で、ぬくぬくな絵本がありました。ブックレビュー書きたいです。なほ、玉川は感受性が豊かなのでせうか絵本を読むと泣いてしまひます。けふは朝から泣いてばかりです。
さういへば玉川、お昼を食べてゐません。朝からおにぎりだけです。チェックインしてすぐに、駅前の蛇の目本店に行きました。後で聞いた話によると、駅から離れてゐるお店の方が美味しいとか…。
なににしませうか…。
北三陸おまかせにぎりにしました。玉川、明日死んでも後悔しないものを食べるようにしてゐます。美味しいネタと、「ん?」といふネタが半々くらゐでせうか。白魚や鮑は美味しいです。
帰りにライトアップされた三陸鉄道の本社の前を通りました。いつもありがたうございます。応援してをります。ファンクラブに入りました(五年)。
寝る前にマッサージを受けました。優しい女性の方が、丁寧にいたつける身を揉んでくださいました。夜行バス明け、日々の疲れ、あまりの気持ちよさに思はずうたた寝してしまひました。

 最後までお読みいただき、ありがたうございました。
 次回は、久慈駅へ向かひます。どうか、お楽しみに。

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