宇宙で食べるのに最適な食事


結論からいこう。

宇宙、特に火星移住を想定して、食べるのに最適な食材は(日本食の場合)、

・青菜

・大豆

・さつまいも

・どじょう

・まゆこ(カイコの幼虫)

・塩

らしい。


へぇ〜〜〜〜〜!


要するに、地球上と同じく「バランスの良い食事」が、宇宙でも推奨されているのだけど、そこにさらに「宇宙という特殊な環境に対応できる食材」で、かつ火星移住を想定するとなると「効率よく運搬、栽培できる」ことが必要であるので、上記のものが良いらしい。


牛や豚などは運搬も育てるのにも効率が悪すぎて、カイコやドジョウはその点ではもちろん優れており、栄養価でもとても高いとのこと。

カイコはアジア諸国で普通に食べれられている、昆虫食としてもメジャーな食材だ。

味わいも癖がそこまでなく、食べやすい。(と思う)


実は今日は、各務原航空宇宙博物館に行って「昆虫食は宇宙食」という講座を聞いた。

名古屋女子大学の先生による講座は、刺激的でとても面白かった。


臭覚や味覚に関する実験などもしながら、昆虫食の実食(蜂の子、イナゴ、まゆこ)をし、そしてその昆虫食が「宇宙食」として注目されているという話を聞いた。


宇宙ステーションでは重力がないので、立ったり歩いたりができず、筋力が急速に衰える。(ベッドで寝たきりと同じ状態)

動かないのに食事は取る必要があり、運動していない状態で食べると高血圧や糖尿病や脂肪肝などになりやすくなる。

なので、宇宙ではかなり筋トレをやる必要があるとのこと。


筋力の衰えと同時に、体がむくみやすくなり、顔周りの血流も悪くなり、そのせいで味覚や臭覚にも影響が出るらしい。

宇宙ステーション内は様々な匂いが充満するため臭覚が麻痺しやすくなり、また、鼻が利かないと味もわかりにくくなるため、宇宙では味の濃いものが好まれるようになる。


その中でも、人間らしい食事を効率よく楽しくとるために、様々な研究がなされている。


宇宙食は、ちょっと前までチューブで液体の食事とか、乾燥した美味しくなさそうなレトルトとか、そういうイメージがあったけど、それは数十年前のこと。

現在の宇宙食はかなりバリエーションに富んでいて、日にちに限界はあるけれど野菜やフルーツなどの生鮮食品なども多少は持ち込めるとのこと。


サプリメントや完全食は利用しないのか?と聞くと、補足的に個々人で摂取することはあるけれど、基本はやはりバランスの良い食事を取るのが大切とのこと。

サプリだけでは偏るし、ホルモンバランスも崩れるため、体調を良好にするには必ず食事が必要とのこと。

これは、地球上の私たちの暮らしと同じだ。


実際にJAXAの人たちが、宇宙食についての動画を宇宙ステーションで撮ったものがある。



粘度の高い缶詰、塩など散らばりやすいものは液体になっていたり、温め方や水の注入方法など、無重力空間ならではの工夫も色々。

宇宙でも、地上と同じように美味しい食事ができるのは大切なことだ。


火星に人が移り住んだら、本当にカイコを育てて食べるのだろうか。

カイコは食べるだけじゃなく、その糸(シルク)を使って布を織ったり、化粧水になったり、コンタクトレンズの原料になったりもする、余すところなく利用が可能な生物だ。


自分たちの世代で火星に移り住むことはまだまだ考えられないかもしれないけど、遠い遠い未来、地球も環境が変わり、住む場所も変わり、食べるものも変わっていくかもしれない。

今、日本人の私たちは少し抵抗がある「昆虫食」だけど、遠い未来はそれも普通になっていくのかもしれない。


私は、知らないことを知るのが楽しい。

昆虫食と宇宙食の相関性。

考えるだけでわくわくする。



JAXAの動画は本当に楽しいのでオススメ。


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オゼキカナコ
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