2021年、そして旅の終焉。
気づけば2020年が終わり、2021年。
久しぶりの投稿です。
実は11月に出会った方たちのご厚意で、12月31日から長野県の某所に2週間ほど滞在していました。
これまで香川・神戸・東京、と、雪とは無縁の土地での暮らしをしてきた私にとって、冬の雪降る長野はすべてが初体験でした。
寒さをしのぐための薪暖炉。
これがないと、寒さで何も始められない。
燃やす薪がなくなれば、自分たちで薪を割ってまた燃やす。
薪の置き方ひとつで火力はいかようにも変化する。
”火”の持つ力をまざまざと見せつけられたと同時に、その”火”すら自分の手で起こすことができない自分が情けなく思えた。
こちらは解体した鹿肉を七輪で焼いている様子。
半年前まで薬剤師をしていた私が、まさか鹿を解体する日が来るとは、人生いつなにが起こるかわかりません。
焼いた鹿肉はどんぶりにして美味しくいただきました。
実は鹿肉を食べたのも、この日が人生で初めて。
これまでスーパーで単なる”肉”として目に映っていたものが、解体を経験したことで、”生命をいただく”という本当の意味を考えさせられる日でした。
近年、菜食主義が目立ち始めていますが、現代の食生活は典型的な”糖質過多・タンパク質不足”状態。
鹿肉は他の食肉よりもはるかに脂肪が少なく、その割にタンパク質と鉄分が豊富で栄養価が高い。まさに現代の食生活に一番必要とされている食材です。
「(生命を)いただきます」の本質的な意味を理解し、感謝して食事をすること。
”食べるために生きる”のではなく”生きるために食べる”
この違いを理解できる人たちが増えれば、日本の食に関する問題も少しは改善するのでは?と、そんなことを考えるに至った人生初の鹿解体でした。
2週間ほどの長野滞在ではこの他にも、五目並べをしたり、着物を着たり、真剣に自分自身と向き合ったり、本当に楽しくて貴重な時間を共に過ごしました。
このご時世にあんなに笑いの絶えない家は他になかったのでは?と思えるくらいには。
思い返せばこの仲間たちとの出会いは2ヶ月前の11月17日。
お家にお邪魔し、食べさせていただいたお米が本当に美味しくて、私の中のなにかのセンサーが反応したのがきっかけでした。
いわゆる"普通"の生活をしていたら、絶対に出会うことはなかったであろう仲間たち。
薬剤師を辞め、行く先の見えない旅を始めた私が最終的に無意識に心から求めていた人・場所。それは、背景は違えど"人間らしく情熱を燃やし、本音で今を生きている"、本当の意味で生き抜く力を持ったこの仲間たちの元だったのだ、と、2週間の滞在を経て強く確信しました。
ーこの出会いに、心からのありがとう。
「人生は、一瞬一瞬の選択の連続」
2021年、いざ次のステージへ…!