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#46 閑話① 〜あなたのため、わたしのため〜
こんばんは。
お久しぶりです。
掛け持ちの塾講師の方が多忙を極め、
疲労困憊でnoteを書く気力がありませんでした🙇♀️
その間も少しお店の方にも出勤していましたが、
とてもいい仕事はできず、予約だけこなして早退…。
なんてこともありました。
今日はシリーズの途中ではありますが、
この数日思ったことと反省を踏まえて
綴りたいと思います。
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仕事というのは総じて、
『誰かのために、私の何かを差し出して、何かをしてあげること』
その結果、対価としてお金がもらえる。
ということだと思っています。
そういう意味では、塾講師の仕事も風俗嬢の仕事もそう変わりはありません。
(一緒にするなと言われそうですが)
先週は付きっきりで生徒さんと一緒にいました。
初めての受験、焦りや不安、周りからの期待…
小さな体に様々なプレッシャーを背負った彼・彼女らは、見ているこちらからしても儚いものでした。
中には学校の校舎から飛び降りようとした子もいました。
順調にいる子でもいない子でも、心に抱えたものの大小は様々。
一介の塾講師が関われる範囲などたかが知れていて、歯痒く思うこともありました。
けれど、子どもたちはちゃんと自分の足で前に進んでいて。
今まで機械的にこなしているように見えた子が、作文を自分の言葉で一生懸命に紡ごうとしていて、私はその姿に感動しました。
形式ばった定型分でも綺麗事でもなく、何度も書き直してしわしわになった作文用紙に荒く書き込まれたそれは、今までのどんな文章よりも輝いて見えました。
言葉の力というのは、本当にすごい。
子どもたちの可能性は、まさに無限大です。
もしかしたら昨今のAI判定では十分な点数は得られないかも知れませんが、それはこれから整えていけばいいだけのこと。
「先生はこの作文が今までで一番○○くんらしくて好き」
生徒にはそう伝えました。
私は講師としてはまだまだ知力的に足りない部分も多くありますが、割と生徒さんには好かれている方かと思います。
精神レベルが同じなのかもしれません笑
受験前日の日曜日は、1人の女の子と朝から晩までずっと一緒にいました。
その子はお母さんとの間に確執があり、家に居場所がなく塾が逃げ場所になっているという子でした。
ありがたいことに私にはとても懐いてくれていて、冬休みの冬季講習のときからたくさんの時間を一緒に過ごしました。
最後の授業の日、その子が私に言ってくれました。
「私の内面をちゃんと見てくれる大人に初めて会った。先生、大好き!私も将来は先生みたいなカウンセラーの先生になりたい!」
子どもとはいえ、1人の人間。
子どもであることを決して馬鹿にはせず、子どもだからと諦めないように接してきました。
体は大人になりかけている、不安定な15歳。
当時の自分も様々な(今思えばしょうもない)ことにもたくさん悩んでいました。
そのことを念頭において接してきたことが、彼女にとって「内面を初めて見てくれた大人」だったようです。
私はカウンセラーでもなんでもないけれど、そんな風に彼女の人生の1ページに書いてもらえたことに喜び、一緒に抱き合って泣きました。
定期テストでは1桁すらとっていた彼女も、無事に合格したようです。
まだ本人には会えていませんが、会ったらまた2人で泣きながら抱き合うことでしょう。
そんな尊い日々を過ごしながら、
思ったことがあります。
もし私が風俗嬢だと知ったら、
彼女や保護者の方はどんな顔をするだろう……
きっとその瞬間に、今まで築いてきたものがガラガラと音を立てて崩れてしまうのでしょう。
もしかしたら、彼女が抱いた夢すらも。
そんな危ない橋の上に私はいるんだなと、
ある意味で思い知った日々でした。
とはいえ、塾講師のアルバイトだけでは食べていけませんし、そこで正社員になることが私の夢でもありません。
現実は待ってはくれませんので、
私は『かなちゃん』としても働きます。
けれども、生徒を思いやることは私にとっても随分体力気力を使ったようです。
私としてはこの間、納得のいくお仕事はできませんでした。
新規のお客様の中には、
「こんなに気持ちよくしてもらったの初めて!絶対また来るから!!」
「滅多に来ないけど、今日は来てよかった。
本当にありがとう(握手)」
と、喜んでくださった方もいます。
けれど、1人の本指名様でアフターコールが鳴ってもなかなか終わってくれず、
「どうしたらいい?
かなさんの好きにしていいから、なんでも言って」
と、時間を超過してしまうことがありました。
私の好きにと言うのなら、「もう終わってくれ」としかないのですが、まさかそうとは言えません。
「どうしたらいい?」というのは、本当に困ります。
私がお客様を好きにできる場所じゃありませんから。
言葉の裏の期待を、私は読んでしまいますから。
時間を過ぎたことに私はイライラしてしまって、お客様にも気を遣わせてしまいました。
それも普段なら流せたはずなのです。
疲れが溜まって心に余裕がないから、イライラを隠せませんでした。
誰かを癒すお仕事をするからには、自分の体調管理、メンタルケアも大切だなと感じました。
吹けば飛ぶような世界です。
何がきっかけで干されてしまうかわかりません。
そんな危ない世界でしか、今の私には生きる術がなくて。
そんな自分を少し情けなくも思いました。
ちょうど月の休暇に入りますし、少ししっかりと休んで、また誰かに与えられるほどの元気を取り戻してから、私は『かなちゃん』に戻ります。
それまでの間は、閑話にお付き合いいただければと思います。