おじさんSWOT分析
こんにちは。60歳まで残り1年を切ったサラリーマン”じぃ”です。
自分が20代、30代の頃、「なんだこのおじさんは?」と感じていた、そういう年齢になってしまいました。
その頃「2in1の資料を嫌がるわがままなおじさん」「キーボード入力の遅いおじさん」などと批判的に思っていましたが、いまは自分自身がそんな風になってしまいましたので、これからの「セカンドキャリア」どうすればよいのか考えてみたいと思います。
以前、コンサルのお兄さんが説明してくれたSWOT分析にならって考えてみたいと思います。
1.SWOT分析
強み(Strength):
目標達成にプラスとなる「おじさん」の特質
弱み(Weakness):
目標達成の障害となる「おじさん」の特質
機会(Opportunity):
目標達成にプラスとなる外部の特質で「おじさん」の
市場拡大の可能性や競争優位の可能性など
脅威(Threat):
目標達成の障害となる外部の特質で「おじさん」の
市場縮小の可能性や競争激化の可能性など
2.強み(Strength)
まず、おじさんの「強み」としては「持久力」「限界突破力」「打たれ強い」「早起き」などを挙げることができると思います。
【持久力】
マラソンや登山などの愛好者は、なぜか、おじさんの比率が高いと思います。また、平均的な若者よりも速く走るおじさんが、たくさんいるように感じます。
私が自転車のヒルクライムレースに参加した時、自分(50代の集団)より5分後にスタートしている60代以上のおじさん集団が猛烈なスピードで坂をかけ上がってきて、あっという間にぶち抜かれました。70代のおじいさんも私なんかより速い方がいっぱいいらっしゃいます。「持久力」はおじさんの強みです。
【限界突破力】
いまのおじさんは、中学、高校の頃の部活で、運動中に水を飲むのは根性が足りないと思い込んで頑張ってきました。限界を越えて力を発揮する「限界突破力」が強みです。
ただ、限界を越えて、熱中症や過労で倒れてしまう人もこの世代に多いようなので注意しましょう。
【打たれ強い】
「しごき」の文化の中でもまれたために、無理難題を上司から指示されても「はいっ、わかりましたっ!」(๑•̀д•́๑)キリッ と答えることができます。
有給休暇も取得せず、サービス残業が得意な、24時間戦う体育会系。
事実、体育会出身者を採用したがる会社が多かったと思います。
【早起き】
自分が若手だった頃は、朝起きるのが苦痛でした。一方で、部長や次長など、管理職はみんな朝早くから会社に出てきていました。
その頃上司から「おまえ、重役出勤するのはまだ早い」などと言われたりしてましたが、いつ頃からでしょうか、「ぼく、重役にはならなかったけど、ニワトリになったか?」と思うくらい早起きになりました。
おじさんは「早起き」が強みです。
3.弱み(Weakness)
おじさんの「弱み」は数え上げるとキリがありません。とりあえずいくつか挙げてみます。
【2in1の資料が苦手】
2in1の資料を渡されると不機嫌になります。若手は紙を節約しようと思っていたのに、おじさんはフルサイズで再印刷するよう指示するので、環境意識の高い若手との間で、世代間ギャップ(亀裂)が生じています。
私は小心者なので再印刷を指示することはなく、見えているふりをして誤魔化しています。
「老眼」はおじさんの弱みです。
【キーボード打つのが遅い】
FUJITSU OASYS 親指シフトキーボードに慣れてしまったおじさんは、通常のキーボード入力がめちゃ苦手です。また、訂正のためバックスペースを打とうとしても指が届かず¥を打ってしまいがちです。そしてショートカットキーは、Ctrl+C、Ctrl+V以外を憶えようとしてもすぐ忘れてしまいます。
「キーボード入力」はおじさんの弱みです。
【フリック入力はもっと苦手】
私はまったくできないのでコメントありません。下の記事をご参照ください。
20代女子が目撃…ダサ過ぎる「おじさんのスマホの使い方」4つ
スマホの文字入力方法は、フリック入力、トグル入力(ガラケー)、フルキー入力(QWERTY)などあるようですが、私はガラケーすら使いこなすことができないまま、フルキー入力で悪戦苦闘(太い指先でつい隣の文字を押してしまう)しています。
【複雑なことが嫌い】
これは歳のせいでなく、私の個人的な問題かもしれません。難しい経緯などを話されると途中からついていけなくなって、「要点だけ教えて」「結論教えて」などと、話しを単純化させたがります。
人の話しをちゃんと聞いて理解する能力がおじさん(私)の弱みです。
【プライドが高く頑固】
過去の成功体験を自慢してしまったり、その時のやり方にこだわりがちです。そして人の話しも聞かなくなってきてしまいます。家庭内でも指摘され、頭ではわかっているつもりでも、この癖が抜けません。
【空気を読めない】
某元東京五輪組織委員会会長や某政令指定都市の市長など、例を挙げるときりがありません。空気を読めない発言や行動により批判されながらも、何が悪かったのか本質的には理解できていません。
私自身も家庭内で同じようなことをして、何度も娘から口をきいてもらえなくなっています。反省。。。
【物忘れ】
先日、翌朝食べるためのパンと牛乳を買いにコンビニに行ったのに、目的をすっかり忘れてポテトチップとアイスを買って帰りました。妻が本気で心配していて、悪いことをしてしまったと反省。。。
4.機会(Opportunity)
弱みだらけのおじさんですが、幸いにもおじさんが活躍できる機会は増えているように思います。
【生産年齢人口の減少】
「老眼」のため棒グラフの文字が見にくいですが、青が14歳以下、ピンク色が15~64歳、レモン色が65歳以上の人口です。生産年齢人口が急激に減るため「おじさん」「おじいさん」にも仕事のチャンスが出てきそうです。
(総務省 平成29年版情報通信白書より)
【健康寿命の延伸】
次のグラフは赤色が健康寿命の推移です。左が「おじさん」右が「おばさん」ですが、左の「おじさん」の推移に注目すると、直近の3年では、約1歳、健康寿命が延びています。この調子で伸びていくと、健康に気をつけていれば、80歳以上でも普通に元気に働いている人が増えそうに思います。
人生100年時代にほんとうに向かっているのだと感じます。
(令和2年版厚生労働白書より)
【リモートワーク】
スキルのある「おじさん」にとっては、年齢や居住地などの制約なく働くことのできるよい機会になると思います。通勤で無駄にエネルギーを消費しなくなるのもいいですね。
5.脅威(Threat)
一方で、おじさんにとって都合の悪い環境変化も感じます。
【高齢者だらけ】
2040年には、65歳以上の割合が35%を超えるそうです。4000万人近くが高齢者ということになるようです。その頃は、「持久力」「限界突破力」「打たれ強い」「早起き」といった強みを持った高齢者だらけ。その頃自分は80歳。おじさんの未来は競争社会になっているかもしれません。
高齢者だらけで、電車の優先席は足りなくなり、デイサービスの利用も前夜から並ぶとか・・・
(総務省 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-より)
高齢者の人口
高齢者の就業
【年金制度破綻】
年金制度は問題の先送りが続いていると思います。制度を支える世代の人口が減って、「おじいさん、おばあさんだらけ」になることが明白なので、年金定期便に印字されている見込み額を信じていいものか不安です。
【かみさんに頼れない】
我が家では妻も外で働いています。そして妻の方が家庭内での家事スキルも高いです。妻への依存度が高い「おじさん」は、一人取り残されることも想定して、日ごろからスキルアップしておいた方がよさそうです。
6.戦略目標
「強み」「弱み」「機会」「脅威」を洗い出してみましたが、「弱み」ばかりたくさん思いつきました。おじさんに、世間から冷ややかな視線が向けられている理由がわかる気がします。
「強み」である「持久力」「限界突破力」「打たれ強い」「早起き」ということを活かして、役に立つおじさんもいっぱいいるんだ、ということを世の中に示して汚名挽回したいものです。
どんな仕事が「おじさん」に向いているのかわかりませんが、まずは「健康」。必ず何かしら役に立つ仕事ができそうに思います。
以上、考えてみた結果、「戦略目標」は特に見つかりませんでした。
それでもとにかく「健康」に、新成人になったつもりでセカンドキャリアに向かっていきたいと思います。
イラストは「いらすとや」から使わせていただきました。
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