デザイナーが新規サービス立ち上げで学んだこと前編
「はじめまして」と「こんにちは」
3年目ぺーぺーデザイナーのカナです。
今日は、新規サービスを立ち上げる際に学んだこと3つをお伝えします。
サービス設計の段階で、たくさん学びがあったので今回は前編と後編に分けます。
サービス立ち上げに携わっているデザイナーの方に少しでも参考になってもらえたら嬉しいです。
ちなみに、新規サービス立ち上げメンバーは「私(デザイナー)・責任者・コンテンツマーケの方」の3人です。
想像ではペルソナは作れない
新規サービスを立ち上げる際に既に決まっていたことはこちらです。
目的
大切にしておきたいこと
サービスイメージ(今回はコミュニティメデイア)
ターゲット層
サービスの構成/デザイン/マネタイズなどを真似したいサービス
全体的に大まかには決まっていましたが、サービスを提供したいターゲット層が求めるメディアとは何か、そもそもメディアを欲しているのか、などニーズが明確化されていなかったので、まずはペルソナを作成することになりました。
ただし結論から言ってしまいますが、ペルソナ作成で何が起きたかと言うと、
作成した1ヶ月後に「このペルソナ使えない」となり、再度ペルソナを作成し直すことに。合計3回作成しました。
3回は少ないのかもしれないのですが、1,2回目がほぼ0回と言っていいほど悲惨な状態でした。
理由は、ペルソナをイメージで作成しすぎたからです。
どういったプロセスで作成したかと言うと、私たちが狙うターゲットに詳しい人に話を聞き、ほかSNSでターゲット層に近い人の投稿を見てターゲットになり切ったつもりで、ペルソナを作成しました。
当初のペルソナでも責任者からはOKをいただいたのですが、なぜ「使えない」となったのか、理由は2つあります。
1つ目は、本当のターゲットの声を聞いていないから
2つ目は、自分の作成したペルソナを信じられなかったから
先ほど述べたように「狙うターゲットに詳しい人に話を聞き」のため、ターゲット本人には話を聞けていないのです。それにより、ペルソナの生活水準・人生に求める価値・楽しいと思えること・悲しいと思えること・など深掘りができず、具体的に落とし込めきれないペルソナが出来上がってしまいました。
2つ目につながるのですが「これは本当に実在するペルソナなのか?良いように作っていないか?この人を私は本当に幸せにしたいと思っているのか?」など考えてしまい、自分の作成したペルソナを信じられなくなりました。これではペルソナを愛せない思い、もう一度作成し直すことにしたのです。
そこで、まずやったこととしては「ターゲットに話を聞く」です。すごい当たり前のことですが、1人でも良いので話を聞くことは本当に大切です。周りにターゲットに近い人が2人いたので、まず2人にヒアリングしました。それにより、共通して見えてきたインサイトやターゲットのリアルな日常が見えてきて、課題も見つかりました。
ここで学んだことは、「まずは目の前の人を幸せにする・満足させる」です。よく5人くらいインタビューするのが良いと聞きますが、スピード感やスモールで進めるのであれば2人くらいでも良いと思ます。
5人にインタビューをするよりも、まずは目の前の2人を最高に満足させるサービスを作ることに徹した方が、道は開けます。
なぜならば、フィードバックを早く得られるからです。何度も戻っては進んで、壊しては作っての繰り返しをしてサービス設計をしていきます。2人に集中すると、そのスピード感を早めることができ、PACDを爆速で回すことができるのです。
少なくとも目の前の2人を満足させることができたら、その2人に近い価値観をもつ何人かには刺さります。世界中の誰も満足しないサービスを生み出してしまうよりも、人数が少なくても満足してくれる・幸せになってくれる人が確実に居るのなら、サービス側としても嬉しいはずです。
想像ではペルソナを作れないことを、改めて実感しました。
フレームワークは1つの手段
共感マップ・ペルソナ・ユーザーストーリー・カスタマージャーニーマップ・リーンキャンパス・ジャベリンなど、新規サービスの設計をするための土台づくりのために、フレームワークを用いて進めていました。しかし、今は作成したカスタマージャーニーマップやリーンキャンパスは使われていません。
理由は、
初期のペルソナでカスタマージャーニーマップなどを作成していたため
とりあえず簡易的でも良いから、全て書いてみよう感が強かったため
1つ目に関しては、再度ペルソナを作り直した後は、スピード重視のためカスタマージャーニーマップなどを作成せずに進めていました。ただ全く描いていないのではなく、チーム内でイメージはあります。振り返りをしやすくするため、チーム内ではなく外に発信するためにも、今後作成する予定ですが、ユーザー行動の設計が疎かになってしまったことは反省です。
2つ目に関しては、とりあえずフレームワークを埋めることがチーム内で目的になっていました。「簡易的でも良いからやってみよう!」は良くあることですが、簡易的にやって何となくで完成させてしまうと、見た目は全て埋まっているので達成感があり、満足してしまいます。調査がまだ足りていないところがあるのにも関わらずです。私もこのトリックに引っかかってしまいました。
あくまでも、フレームワークはニーズ深掘り・インサイトを発見するため、共通認識を取りやすくするための1つの手段だと思っています。
今回の場合は、ユーザーインタビューからの深掘りをしたことでインサイトを発見し、ユーザーの人生のどのタイミングで使用して欲しいか。。どんな課題を解決したいのか。などが見えてきました。
そのため、わざわざカスタマージャーニーマップを作成しなくても、ある程度サービス設計ができたのです。決してフレームワークを否定するわけではないのですが、フレームワークはあくまでも1つの手段とみなし、必要に応じて使用することが一番効率的だと学びました。
フレームワークを使うことが正ではないと言うことです。
責任者が喜ぶサービスでは意味がない
私がサービス設計を行い、責任者にプレゼンをし、何度も修正や意見をいただいていくうちに、自分とユーザーを見失い、いつの間にか責任者が喜ぶサービス設計をしていました。
これは責任者が悪いのではなく、スケジュールが厳しい中早く次のステップに進まなければという自分の焦りからの行動です。
それを察したのか、責任者から「自分も正解なんてわからないし、世に出さないと反応はわからない。一生懸命作っても使われずに消えていくサービスなんて山ほどあるんだから。」と言われてハッとしました。
確かに経営者も責任者も正解はわかりません。世に出して評価されることがわかるなんて、未来が見えてないと無理なことです。
その後は、責任者の意見に対して、しっかり咀嚼し全て鵜呑みにはせずに、自分の意見を伝えるようにしました。それにより、プレゼンしてフィードバックをいただく場から、プレゼンをしてお互いに意見を言い合う・共通認識を取り合う場になりました。
議論がスムーズに進むようになり、すんなりと次のステップに進めることができました。
以上新規サービス立ち上げの際に、学んだこと3つです。
他にもたくさんありますが、長くなりそうなので厳選しました。
少しでも誰かのお役に立てれたら光栄です。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ペーペーデザイナーのカナでした。
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