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【ザ・クラウン】Netflix➖時代が産んだ王室の犠牲者

時代は1981年、おそらく世界中がイギリス王室に最も注目した結婚式が挙げられた。
それがチャールズ皇太子とダイアナ元妃の結婚だった。

Netflixではザ・クラウンというエリザベス女王2世からのイギリス王室を描くドラマが2016年から現在までに4シリーズ配信している。

このドラマは事実に基づいて作られているようだが誇張表現も多くあるので、全てを信じるか信じないかは観る人の良識が問われるだろう。

『2人の結婚は、最初から3人の結婚だった』

と言ったダイアナ元妃の発言は有名だ。

彼らの結婚は世界中が喜び、世界中が憧れた。まさに、PrinceとPrincessのおとぎ話だった。

(なんと美しい…)

結論からいえばダイアナ元妃が2人の結婚は3人だったと言っているように、チャールズ皇太子はカミラ夫人を元妃と結婚前から愛していたため、ダイアナ元妃は不幸な結婚生活を送り離婚をすることになる物語がシーズン4から描かれている。

自由恋愛など、まだ許されなかった時代のせいだったのかもしれない。

誰も幸せになれない世界一盛大な結婚式が行われたことは言うまでもなく今も私たちの心を苦しくさせる。

私はこのドラマを見て誰が悪いのか、犯人を作ることは簡単だと思うが、真の犯人は時代だと思う。

何かのせいにするのは良くないことだが、時代と運命がそうさせてしまったのだろうと思う。

チャールズ皇太子やダイアナ元妃、カミラ夫人誰の気持ちに立っても胸が張り裂けそうになるからだ。

家族が認める結婚しか許されないし既婚者と恋愛、結婚など言語道断、王室の権威が消滅することを考えると、チャールズ皇太子の取った決断は決して褒められるべきことではないが、その時は最良の決断だったと思うのだ。

きっとその時はダイアナ元妃を愛せると自分を信じ込ませたのだろう。

結果的に愛は自分を騙せなかったわけだが…。

ダイアナ元妃もカミラ夫人の存在を気づきながらも婚約発表、結婚をしたのはやはりチャールズ皇太子を愛していたことに変わりはなかっただろうし自分の愛が相手を変えられると思ったのは理解できる。

たった13回しか会っていなくても、きっとダイアナ元妃は最後までチャールズ皇太子から愛が欲しくてたまらなかったのではないかと察する。

2人の結婚は確かに最初から間違っていたのかもしれないが、このドラマであまり描かれていない部分がとても気になる。

本当に2人はずっと不幸な結婚生活だったのだろうかと。

9割不幸だとしても1割くらい2人が2人のことを思い合った日もあったと私は信じたい。

きっとそれは彼らの子供たちで未来の王になるウィリアム王子やヘンリー王子もそうではないだろうか?

悲しいことにドラマは、目立たない幸せよりも目立つ不幸にスポットが当てられてしまう。それが最悪の事態を招く場合。

ストーリーとして人々の頭に残すにはその方が便利だからだ。

当然のことだが、私たちがどんなに調べようと知り得ない家族のあり方が王室にだってあると思うのだ。

幸せな記憶、幸せな瞬間。


人々にはこの結婚が全て不幸だと思われているのだろうが、きっとチャールズ皇太子と元妃、ウィリアム王子とヘンリー王子だけの幸せな記憶が残されていると私は思いたい。

どんな結婚も100%完璧に幸せでもないし、完璧に不幸でもない。

修復不可能な場合もあるし複雑な関係になることもあるだろうが、自分たちしか知り得ない幸せな記憶だけをたよりに、イギリス王室の方々にこれからも幸が訪れることを祈っている。

いちドラマにこんなに感情を揺さぶられるとは思っていなかった。

見終わった後に、いろんな感情が渦巻くのは確かだが、このドラマを事実として見るのではなく限りなく事実に近いフィクションのドラマとして見ることをお勧めする。

彼らが体験したことはたかが数十時間で語り切れるものではない。

そのことを念頭におけば、もっとこのドラマを楽しめるだろう。

Netflixザ・クラウン

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