クルミつゆのざるラーメンを食べた後、北海道胆振東部地震が来た。
この写真は、2018年9月5日の晩御飯に食べたざるラーメンのつゆ「ヤマサ くるみつゆ2食入り」の写真です。
(なんでこんな写真を撮ってあるかというと、パッケージのリスが可愛かったからです)
家から歩いて15分くらいの西友で安売りしてたので、お試しに買ってみました。
別で買ってきた麺を茹でて、ざるラーメンのようにして食べました。
ラーメンにくるみって合うのか?と半信半疑でしたがなかなか美味しくいただけました。
晩御飯が終わると、プロレスファンの僕と妻は新日本プロレスワールドを見ながらゆっくり過ごし、12時位に寝たもんだと記憶しています。(この頃はまだAEWは無くて、ケニー・オメガもコーディ・ローデスもまだ新日本プロレスで試合していました。今ではすっかりロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに定着した鷹木信悟もまだドラゴンゲート所属…この1年でプロレス会も大きく変化しましたね。)
いつも通り晩御飯を食べていつもどおり布団へ、そして起床したらいつもどおり会社へ…となるのですが、3時7分に北海道胆振東部地震と、それに伴う停電が発生しました。
電気はすぐ復旧するだろうな〜とたかを括っていたのですが、4時になっても5時になってもテレビは付かず…流石に不安になってきたので5時半ごろ近所のコンビニに食料を買いにいきました。
外に出ると、昨日まで普通に過ごしていたのが嘘みたいな非日常の光景がありました。
電気が付かず、薄暗くなったコンビニには僕と同じく食料を買い込みに来た人たち。
道民の味方・ホーマックは入場規制がかかり、入店まで4時間待ち。
信号も停電のせいで付かないから、交通量が多い交差点では警察官が立って手旗信号が行われていた。
それ以外の交差点は車も人も、おっかなびっくり譲り合いながらゆっくりゆっくりと渡っていた。
平日の昼間だというのに、どこもかしこも人が歩いている。
その内の半分くらいの人は、ただ宛もなくさまよっているように見えた。
赤の他人同士が道端であそこの店はウン時間待ちだ、あっちの店は比較的空いているが電池がもう売り切れだ、といった情報交換をしていた。
ヘリが常に何機も飛び交い、手回しラジオは僕らを被災者と呼んだ。
不謹慎かもしれないけど、そういう光景を見て「パニック映画みたいだ、まるでゾンビ映画みたいだ」などと思っていたけれど、そんな余裕があるのは明るい昼間の内だけでした。
上の写真の右側の方、真っ黒になっているけれどここに僕の住んでいるアパートがある。
窓から漏れる明かりや街頭の光が無いとここまで暗くなり足元もままならない。
そんな中で過ごしているとこの状態がいつまで続くのだろうか…ととても不安な気持ちになる。左側に写っているマンションは予備電源によって階段だけ明かりが付いているけど、心底羨ましかった。
9月6日の確か18時位に電気が復旧し、街頭に光が灯った…ただしそれは、僕の住んでる区画のお隣の話。
上の写真は、電気の付かない家に居てもあまりにやることが無いので灯りの灯った地点まで見に行ったときに撮影したものです。
奥に広がる漆黒の闇の方向が僕の家の区画です…。
日が明けて9月7日になっても我が家には電気が来ない。
こりゃとうとう避難したほうが良いかもしれないと思い付近の避難所に出向くも、入り口に張ってある張り紙を見た限り避難所も大変な状況そうなので隣町の江別にある嫁の実家に疎開することにした。
江別までの道中、12号線にあるガソリンスタンドは給油待ちの車が2kmほど連なっていた。
妻の実家のエリアは電力が復旧していたのでようやくスマホの充電を行うことが出来た。
自宅にいるときはスマホの充電が無いため、手回しラジオによる情報しか得ることが出来なかったが、テレビによる映像での地震の報道を初めて見た。
厚真町の土砂崩れや、清田区の液状化現象を目にし、改めて被害の大きさを思い知りました。
9月8日になり、住んでいる地域の電力が復旧したということで帰宅しました。
江別市街を歩いてみるとバスや電車も通常通りに走り、江別駅周辺のお店達も通常営業になり始めているところです。
地震発生時の異常な街の雰囲気も消え去っていました。
自宅に帰り、ソファに座ると気が抜けてしまいした。
地震発生からの数日間夢でも見ていたかのような、そんな感覚でした。
あれから約1年経って、呑気にくるみつゆのざるラーメンなんか食ってうまいうまいと笑っていられるような日常は簡単に崩壊するんだなという思いと、停電中の大変な状況の中でもなんとか対応してくださるお店の店員さんたち、タクシーの運転手さん、手旗信号の警察官など働く人達に加え、僕等夫婦を助けてくれた江別のおかあさんへの感謝。
そして、ただでさえ不安な時に札幌市で大規模な断水が始まる、もっと大きな地震が来る、電波塔が倒れたから携帯が使えなくなるなどという悪質なデマを流した輩への怒り等などが私の中に渦巻いております。