消えた初恋#2 感想 劇は終わっても魔法は解けない
まだシリーズ始まって2話しか経っていないのにいきなり急展開を迎えた「消えた初恋」
今話の感想は主人公'sが演じたシンデレラの劇と青木くんの心情を絡めて書いていこうと思います。
あらすじ
密かに思いを寄せるクラスメイトの橋下さん(福本莉子)が硬派な井田(目黒蓮)に恋していることに気づき、あっさり失恋してしまった青木(道枝駿佑)。さらに、ひょんな事から「青木は俺のことが好きなのか?」と井田は勘違い。それぞれの恋模様が交差する中、青木達のクラスでは、文化祭で『シンデレラ』の劇を上演することに。教室では、青木、井田、橋下さん、あっくん(鈴木仁)が準備に追われていた。
青木くん奔走中
「おい井田、大道具やれよ」
序盤から橋下さんと井田くんをくっつけようとする青木くん。でも何故か一緒に大道具係をやることに
ここ、「大道具やります、こいつが」と言ってるから本当は青木くんは別の役職に就くつもりだったんですよね。井田と青木が一緒に手を上げてたから勘違いしてしまったんですかね?聞いてなかった学級委員が悪い。いやGJか。
そして井田くんに道具運搬中の橋下さんを手伝わせようにする青木くん。ところがあっくんの乱入でその目論見は失敗してしまい...
二人の時間作れなくてごめん、と謝る青木くんと、青木くんのおかげで少し話せた、と嬉しそうに話す橋下さんの対比が辛い。何が悲しくて好きな人の恋を応援しないといけないんじゃ。
大道具修復が終わって橋下さんと井田くんを一緒に帰らせようとし...何故か井田くんと一緒に帰る羽目に
あっくんまじで邪魔!(青木と視聴者の心が一つになった瞬間)
いやあっくんは悪くないんだ、悪いのは駅方面に家を構えた井田くんです。
2人が演じる『シンデレラ』
本来の主役の二人の熱演が見たかったッ...!!!河川敷でこんな練習してたとかめちゃめちゃ気になるんだが
風邪で休んだ主演の代わりに代役を務めることになった青木くんと井田くん。青木くんは橋下さんを守るための立候補ですが、井田くんは完全に巻き込まれ事故です。大道具の件と言い、井田くんは断れない性格なのだろうか... 学級委員が何気にノリノリなのおもろい。
「青木! よろしくな。」
ここの井田くんがマジ王子様。原作だとどういう描写になってるんだろう。
昨日の帰り道でのやり取りもあって青木くんは完全に心が揺らいでいる状況。井田くんの飾らない言葉を食らい続けてタジタジになってる青木くんの表情がいいですね。
さて本題。
今回2人が演じるシンデレラですが、「ボーイ・ミーツ・ボーイ」のきっかけとして作用しているのではないでしょうか。
ご存知の通りシンデレラは世界各地で語り継がれていて、時代やドレスを得る過程やら地域によって色々細部の設定が異なっていますが、大筋として「いじめられている少女が靴を落としたのをきっかけに王子と結ばれる」という構造になっています。
この話では、シンデレラを演じる最中に本当に靴が脱げそうになって転んだ青木を井田が抱きかかえたことで、青木が井田を恋愛対象として認識するようになります。
橋下さんへ自身の恋心を二度と伝えられなくなった青木と周りに本心を出せないシンデレラ。また、橋下さんと井田をくっつけようと本心とは別の行動をとる青木と舞踏会に行きたいという気持ちをこらえて家にいるシンデレラは同じ状況にあると言えます。(深刻度は違いますが)
また、お城に置いてきてしまった靴は王子がシンデレラを探し当てる手掛かりとしての重要なアイテムですが、魔法で得たドレス=シンデレラの本心とすると、靴を落とす=本当は王子の元にいたいという彼女の心情の現れと捉えることができるのではないでしょうか。そう考えると今回のシンデレラの靴は青木の「橋下さんと井田を結ばないと」「俺が本当に井田を好きになったら...」という葛藤から彼を解放させる舞台装置として機能しています。そして最終的に彼は(井田が好きなのかもしれない)という自分の思いに気づきました。
王子役の井田についても本来の話に出てくる王子と一致する部分があります。靴を手掛かりに国中を大捜索するというシンデレラへの真っ直ぐな思いを持つ王子と、始まりは勘違いからですが青木に真っ直ぐに向き合う井田。先程の仮定より、落とした靴をシンデレラに履かせるということは彼女に本心を出してほしい、もしくは彼女を受け入れるという王子の心情を表していると言えますが、この話では青木が転んだ描写から文化祭終了の場面へと切り替わっているのでそのシーンがありません。文化祭が終わっても王子の格好のままでいるということは青木にこれからも真っ直ぐに向き合いたいという井田の思いを表しているようにも見えますが...果たして井田は青木に靴を履かすことができるのでしょうか。
そしてもう一つ。
文化祭終了後に帰り道につく青木について。
ふらふらと歩く彼に声を掛けた橋下さんとの会話により、青木は彼女が自分を気にかけてくれていることを知ります。そしてそんなに心配してくれる彼女に「こんな気持ちでは応援できない、ごめん」と井田への気持ちを吐露するわけですが...
童話『シンデレラ』では舞踏会に行きたい...と呟く少女の前に現れ、舞踏会に行く手助けをする人物が登場します。そうです魔法使いです。すなわち橋下さんは『シンデレラ』における魔法使いの役割を果たしているのです。さっきからこじつけが酷い
シンデレラに自分に正直になるきっかけを与えた魔法使いと、青木が自分の気持ちを正直に言おうと決めたきっかけとなった橋下さんの言動。魔法使いはドレスを与えたあと一切出てこないのでその後どうなったかは分かりませんが、青木のとんでもない告白を受けた後の橋下さんがどう行動するかが楽しみです。
次回予告
どんな時も真剣に自分と向き合おうとしてくれる井田(目黒蓮)と接するうちに、これまではなんとか誤解を解きたいと、必死でもがいていた青木(道枝駿佑)の心は揺れ動き始める。
そしてついに、青木は橋下さん(福本莉子)に自分の複雑な心境を告白。そんな青木の気持ちを知った橋下さんは…!?
カーテンに包まる青木くんis可愛いof可愛い