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人間の美徳が活かされる建築
■10分読書の備忘録vol.43
■出会った本:建築は詩 〜建築家・吉村順三のことば一〇〇〜
(永橋 爲成、 吉村順三建築展実行委員会 編集)
■引用箇所
金があるのにまかせて造ったのは覇権の建築であって、
個人の家というのは
少ない材料で豊富な空間をつくるのが、
建築の本当の魅力なのではないでしょうか。
使える便利なものはハーモニーを崩さない範囲で使うべきです。
これは超一流ですという材料ばかりで作った家へ行くと、
私はちっとも楽じゃない。
■所感
「文化」とはなんだろう?
とふと浮かんだので、定義を探してみると
「自然に対して、人間の精神の働きによって作り出され、
人間生活を高めてゆく上の
新しい価値を生み出してゆくもの」とあった。
「人は、文化的な生活を送るために生きている。」
という とある方の一文を目にしたときに膝を打ち、
快適な生活が送れているのに文化的でない我々の人生に気がつき、
人類が生きていて楽しいと思える時間を増やしていくために活動している。
私は学ぶ場づくりを通してそこに大きく関われるのではないか?と考えているわけだが、
この吉村順三さんは、「建築」という切り口からそれを成された方。
人が、そのよさを花開かせていく演出として
生きる空間をデザインする。
なんて芸術的な仕事なんだろう。
そして芸術は、
我々が人として生きる上で酸素と同じくらい必須である。