#83 第四間氷期と本質的な言い方と
安部公房補完計画シリーズで「第四間氷期」を読み始める。
50年前の本なのだけど、いきなり
「電子計算機とは、考える機械のことである。機械は考えることはできるが、しかし問題をつくりだすことはできない。」
とあって、これ今のコンピュータ技術の限界にも当てはまるのではないかと思う。後半の、問題は作れない、という部分が特に。
昔のSFを「いまの時代を予言している!」みたいな文脈で評価するのってチープな批評だと思う。トランプが大統領になって「1984」が評価される、みたいな。
ただ、こういう「エッセンスが分かっている」感じがあると、いくら描かれている要素技術が古くても、作品って古くなりにくいのかな、と思った。