予想を上回った中国の第1四半期GDP、どうみます?

中国の2019年第1四半期の国内総生産(GDP)が発表され、実質GDP成長率は意外なほどの強さでした。中国については年後半から回復が明確になると予想しています。
中国経済がこれから強くなるかどうか考えるために、昨年どうして中国経済が弱くなったのかを考えてみましょう。米中貿易摩擦の影響は少しはありましたが、より重要な要因は、中国政府の過剰債務削減(デレバレッジ)政策でした。この政策が要因で中国経済が弱くなったとすれば、政策の変更で改善すると予測するのは適切だと思います。デレバレッジは簡単に言えば負債を減らすということですが、実際にはうまくいっていないプロジェクトをたたむことと並行して行います。
量や成長から質を大事にという考えは正しいのですが、昨年中ごろからどうもやりすぎではないかとか国営企業ばかり優遇するとかの懸念が出ていました。
2月以降の中国株価の上昇は、昨年夏以降の政策変更に市場が反応したものです。GDPの改善も、春節の影響で予想しにくい時期であったなどもあると思いますが、政策変更の影響がそろそろ出てきたとみてよさそうです。米中貿易摩擦への行き過ぎた懸念もだいぶなくなってきました。政策効果による今後の回復をひどく不自然に思う必要はないと思います。2019年に6%台の成長は維持できそうです。





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