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神主になる方法は?資格や条件について解説します!

神社でご祈祷をお願いすると、立派な装束をまとい、凛とした仕草で祭祀を執り行う神主の姿を見かける機会があると思います。

端的に表現するなら、神様のお社の中で祭祀を司り、神様の住まう神社を大切に維持管理し、神様に皆様の願いを届け、神様の手足となってご参拝の皆様をお迎えする――、それが巫女や神主たちのお役目です。

しかし外から見ているだけでは、彼らが日常どのようなことをしているかや、どういった人がその職に就けるのかなど……具体的にはわからないものだと思います。

今回は、神主として神様にご奉仕をしてみたいと思った方や、神社で働く人たちについて知りたいという方のために、その心構えから資格や条件などを解説していきましょう。


神主の魅力とは?

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神主とは、神社における社務はもちろん、神様のために専門的な知識を学んで祭祀を執り行う人のことを言います。

たとえば祭祀やご祈祷の中で、神様に「祝詞(のりと=神様に祈りをお伝えする特別な言葉)」を奏上するのにも、細かな作法が決められています。
そのため、神主になるには、御神前における立ち居振る舞いを学ばなくてはならず、その証としての「神職資格」修得が必須となっています。

学びの課程は簡単ではないかもしれませんが、やはり目には見えない世界を司っている「神様」のためにご奉仕するということは、とても尊くて大切なこと。
ある神主の方は、「神様の大前で祭祀のご奉仕をしている時間は、身の引き締まる特別な時間です」と仰っていました。
たくさんの人々の「感謝」と「祈り」が集まる神社において、神主はその想いを神様に届ける大切なお役目もあるのです。

また、神社に足を運び、境内の杜で自然を感じたり、御神前で祈りを捧げる時間――。それは、私たちが大切にしたい、生きるための「気づき」が生まれる瞬間でもあります。
その場所でもある神社を守ることは、人々の心の拠り所を守ることにも繋がっていることでしょう。

どんなお仕事であっても、自分の心の内側には「そこに携わることに対する誇り」というものを抱くことが大切ですが、私は神社で奉職する方には特にその「想い」が鍵になっているように思えてなりません。

素敵な神主さんとお話していると、やはり心の根底には神社や神様を心から愛し、奉職することに対して強い誇りを持っていらっしゃるのが分かります。


神主になるために必要な条件とは?

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神主になるために必要な「神職資格」を得るためには、現在は次のような3種類の方法が存在しています。

➤神職資格取得課程がある大学(皇學館大学か國學院大學)に進学し、定められた課程や実習を修了すること
➤神社が運営する2年間の神職養成所(熱田神宮学院など、全国に6ヶ所)に、定められた課程を修了すること
➤通信制の学校(大阪国学院のみ)で学び、定められた課題や実習を修了すること

上記の中でも、大学進学以外においては、各都道府県にある「神社庁」の推薦状が必要になります。

このように見てゆくと、ゼロから神職を目指すのはハードルが高いようにも思えるかもしれません。
しかし、神職に限らず「資格が必要になる専門的なお仕事」というのは、やはりどんな分野でもしっかりと学び、力を備えているからこそ担える大切なお役目ばかりですよね。


神職としても成長を目指す?

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一度神主になってからも、神職には会社における役職のような「職階」と、学びの段階に応じた「階位」という2種類の階級制度が存在し、装束である袴の色や紋章の有無なども変化します。

たとえば、宮司(ぐうじ、みやつかさ=その神社で一番偉い人)になるためにも、定められた条件があったり、神社の中で与えられる役職も経験や学びによって細かく決まっているんです。

誇りを持って神様という特別な存在にご奉仕するためにも、簡単に「神主になれたらそれでいい」というものでもありません。
精神も技術も、さらに高みを目指して努力していくほど、神様のために心を込めて奉職できるような素晴らしい神主になれるのですね。

素敵な神主さんが奉職する神社では、私たち参拝者も心地よく過ごせるものですが、きっとそれを一番喜んでいらっしゃるのは、その神社にいらっしゃる神様なのだと思います。


神主のお仕事内容は?

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巫女も神主も、装束をまとっている姿を一見する分には、なんとなく華やかで楽そうに見えることもあるかもしれません。
でも、神社で必要なお仕事というのは、実は地道でコツコツとした準備や、小さな作業の積み重ねも多かったりします。

境内の掃除や簡単な修繕など体が資本のお仕事から、整理整頓など工夫の求められるお仕事、さらには繊細な心配りが求められる社務所対応から、護持運営のための会計やご案内作成といった事務職に至るまで……。

もちろん、そこに加えて専門的なお役目である祭式などが、日常的に加わってきます。
季節によっても波はありますが、一年を通じてそれなりに慌ただしい日々を送っていることを、なんとなく想像していただけるのではないでしょうか。

しかし、とても素敵な神職さんというのは、その「社務」の一つひとつを本当に大切にこなしていらっしゃいます。
地味であったり、外からは見えづらいような部分であっても、その積み重ねはきちんと神様が見ていらっしゃるのを分かっているのでしょう。
それに、細やかな気配りや想いは、参拝者の方に感じていただける「神社の清々しい氣」にも現れてきますからね。


神様と人々を繋ぐ「なかとりもち」として

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神職という立場は、神様と人々の間を繋ぐ「なかとりもち」であると言われています。
つまり、神様からのお恵みや御神威を人々に伝え、人々からの祈りや感謝の心を神様にお伝えする、「架け橋」のような存在なのですね。

ですから、多くの神主さんはいつも、神様とご参拝の皆様のためにどんなことができるだろうか……と、さまざまなことを考えていることでしょう。

一番に神様のために手足となって動くことはもちろん、ご参拝の皆様にも「神社」という場所を好きになっていただけるよう、おもてなしの気持ちも大切にしなくてはなりません。

神社に携わる方の素敵な心が、神様の御力を高めて、世の中をもっともっと明るくする一助になるはずです。
神社での奉職に興味のある方は、ぜひいろいろと調べてみてくださいね!


文/巫女ライター・紺野うみ


※神主や巫女が監修・執筆を手掛ける、くらしに役立つ神道や神社の情報を届けるWebメディア「神様が宿るくらし」のコンセプトは、こちらの記事をご覧ください。

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