【美の進化論で解説】なぜマッチョでイケメンはモテないのか?
私たちの審美眼、すなわち、なぜそれを美しいと感じるようになったのかを理解することは、美しい自分を目指し努力をする全ての人にとっては当然の知識と言えるでしょう。
もちろんこれには進化論的な視点で見極める必要があります。
とういうことで今回は、美の進化論から説明できる女性の好みの傾向について解説していきます。
実はこの理論に基づくと、マッチョよりスリムな男性の方が、そしてイケメンよりユーモアのある人の方がモテると言えるんです。
では早速この2つの対比関係を詳しく見ていきましょう!
ROUND①|マッチョ VS スリム
まずはマッチョな男性とスリムな男性の対決から。
結論から言うと、人間の女性は、男性性と女性性の中間的な特徴を好む傾向にあるそうです。
美の進化理論によると、私たちを含め生物は、自分と自分の子孫が生存と繁殖の面で得をするような形質を好むことによって、異性を改造してきたと考えられています。
(=美の改造仮説)
これを踏まえると女性は、男性ホルモンが示す特徴をあまり好まないように進化してきたようなのです。
男性ホルモンが示す特徴とは例えば、毛深さ、額の広さ、濃い眉毛、そしてムキムキの筋肉。
なぜならそうすることで女性は、男性による性的な支配を阻止できたのだそう。
その証拠に、ホモサピエンスはゴリラやチンパンジーやボノボに比べて、雌雄間の体格差が小さいことが認められてます。
(ゴリラは2倍ある!)
ゴリゴリのマッチョ体型より、細マッチョでスリムな体型の方が好まれる傾向は研究によっても明らかにされている、確固たる事実なのです。
ちなみに男性自身がムキムキの筋肉をつけたがる傾向は、男性同士の争いを有利にする進化圧がかかっていたことが示唆されています。
なのでコンテストに出場して、その他の男性より自身の筋肉の方が大きいことを証明したがる性癖は理に適ってはいますよ。
(女性にはモテないのですが...)
ROUND②|イケメン VS ユーモア
続いての対決はイケメンな男性とユーモアのある男性。
こちらの結果は、ユーモアのある男性の方に軍配が上がりそうです。
なぜなら女性は、身体的特徴より社会的特徴を好む傾向にあるからです。
こちらも進化論から説明が可能。
私たち人類は高度に社会的な種として進化を遂げてきました。
したがって、他者との交流や集団内でのやりくりが得意な人の方が、生存と繁殖に有利となる場合が多々あります。
(特に過酷な環境だった祖先たちの世界では)
だからです。
女性は社会性が高い男性、例えば誠実さ、共感力、思いやり、優しさなどを好むように進化してきたと考えられているんですね。
また別の研究(スティーブン・ガンジェスタド氏の研究)では、人は、初見の視覚的情報を後の交流で培った情報で上書きできることが、きちんと示されています。
すなわち見た目のマイナスは、社会性で挽回することが可能なのです!
まとめ&ラストメッセージ
いかがでしたか?
もしかしたら私がここで示した見解と、読者の実際の直感が相反する場合もあるかと思います。
これは全ての科学的な研究に言えることですが、エビデンスもあくまで統計的な傾向です。
だからこの傾向から外れる、例外的なケースだってもちろんあり得ます。
しかし重要なのは、そして魅惑的なのは、私たちの審美眼にも何かしらの理由があって、それは異性からモテる為に進化することができたという事実でしょう。
この先少しだけ、そんな視点で異性を見つめてみるのも悪くないかもしれませんよ。
[引用元]
美の進化
~性選択は人間と動物をどう変えたか?~
リチャード・O・プラム著
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