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SDGs入門 村上芽・渡辺珠子


目標(この本から何を学びたいか)

 SDGsと聞くと、どうしてもボランティアのように感じてしまうところがあるので、SDGsにビジネスで貢献する方法について知りたいと思った。


学び

ロジックモデルとバックキャスティングモデル

 SDGsにビジネスで貢献する方法には、ロジックモデルとバックキャスティングモデルの2つのモデルがある。

 2つのモデルに共通することは、内発的な意欲が最大の突破力になるということだ。SDGs達成貢献に向けた取り組みを一過性にせず、SDGsの求める「大胆な変革」に繋げるためには、内発的な意欲が最大の突破力になる。SDGsに貢献するために、活動内容を改善・調整することは後からでもできるが、最初のワクワク感は後付けできない。


ロジックモデルとは

 今回は、ロジックモデルについて説明する。ロジックモデルとは、インプット→アウトプット→アウトカム→インパクトの4段階にステップからなる。

1.インプット

 インプットでは、今すでにある会社の取り組みの中から、自分自身が最も「いいと思う」「社外に説明するときにワクワクする」ことを取り上げる。SDGsが始まる前からやっていることで構わない。「これが、わが社の自慢、私がワクワクすること」を見つけてみるところからスタートする。

2.アウトプット

 アウトプットとは、インプットで考えた自社のサービス・商品・活動を利用する顧客の属性やシーンを想定するという程度のものである。

3.アウトカム

 アウトカムとは、直接インプットとなったサービス・商品・活動が、アウトプットされたことにより、投入者であるあなたの元を離れ、顧客の反応をきっかけにそれがあちこちにはねてバウンドしていく、このような二次的影響以降のことを言う。ロジックモデルの段階では、「良い方向に転ぶ話」を考えていく。常に正解がある問いではないため、ある程度、話を「盛る」くらいの感覚で進める。

4.インパクト

 インパクトとは、アウトカムがSDGsのどのターゲットに対して貢献しているのかどうかを考える段階である。
 アウトカム検討段階になれば、この話の行き着く先の「インパクト」を意識することになる。もちろん、SDGsへの取り組みがきっかけのため、インプットを何にするかの時点で、ある程度、SDGsのどのゴールを狙っていこうかなというのは念頭にあるだろうが、この辺りになると、さらにターゲットレベルでの目的地が視野に入ってくる。

 SDGsのターゲットに対して、自社のサービス・商品・活動のアウトカムを、一語一句結び付けるというよりも、拡大解釈をしてみて、あとから関係者の賛同を得られないものがあれば削るくらいの感覚で良い。そのような想像を膨らませていくと、当初考えていなかったアイデアが出てくる場合もある。その場合は、アウトカムの流れの中に加えておくことをお勧めする。


負の影響

 負の影響とは、アウトプット段階で起きる、環境や社会への悪い影響のことである。アウトプット時点での「おいしくない」「似たような商品がほかにもある」のようなビジネス全般に言えることは例外である。
 ここでは、SDGsにおいての課題をだす。例として商品が「駅弁」であれば、供給力が限定的→供給量増やす→強制労働が起こる(SDGsターゲット8.7に反する)。「SDGsに貢献しています」というからには、客観的なデータで示すことで、負の影響がないことを証明することが大事になる。


バックキャスティングモデル

 ここまで、「ワクワクする」製品・サービスを起点にしてロジックモデルを作成し、その良い面を伸ばしたり、負の影響を回避してひっくり返したりすることでやがてSDGs達成に貢献することに繋がるという思考回路を整理してきた。「ワクワクする」製品・サービスを起点とした取り組みは、「できることから始めた」とも言えるため、「全く新しい貢献」を考えたい場合にはやや、物足りなくなる可能性がある。そこで出てくるのが、ロジックモデルのゴールとターゲットをひっくり返した「バックキャスティングモデル」である。これについては、次回アウトプットしていく。


以上。


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