素の自分を見せすぎる籠の鳥、日本の若者
今日のゼミは、3回生の初めての研究発表のでした。まあ、初めてなので、ぶっ飛んだ感じで、微笑ましく思いましたが(笑)、それはいい。1つ気になったのは、
「まだわかりません」「まだテーマが決まってない」「これから考えます」
みたいに言うのが多いことでしたね。謙虚といえば謙虚だけど、逃げといえば逃げですよね。だから、最後に全員にこう言ったんです。
英語のゼミの留学生は、絶対にそんな素の姿を僕には晒さないよと。
留学生は、いろんな国から一人で来て学び、国に帰るか、日本で働くか、あるいは米国や英国でさらなるステップアップをしたいか、いずれにせよ、一人で人生を切り開いていこうという覚悟がある。だから、絶対に教授である僕には弱みは見せないのです。
「まだわかりません」なんて絶対に言わない。わかろうがわかるまいが、その時の自分の考えを必死にぶつけてくる。間違ってるとわかったら、変えてまたぶつけてくる。
だから、日本人の3回生に言ったんです。逃げたらいかん。自分はこう思うというのを、必死にぶつけてこい。弱みを簡単に見せるなと言ったんです。
まだ、僕が3回生一人一人をよく知らない。「まだわからない」なんて言ったら、こいつダメだなと烙印を押すかもしれないじゃないですか。そういう怖さって持たないのかなあって思う。
いわば、留学生を野性の動物とするなら、日本人は籠の鳥。そんな感じです。3回生はびっくりしたでしょうが、こういうことを言ってあげることが大事だと思ってます。
そうでないと、社会に出た時、外国の人に簡単に捕食されちゃいますからね(笑)。
彼らは悪い子ではありません。単に温室育ちで知らないだけですから。教えてあげれば、丁寧に躾けられてきただけ、能力は高い。爆発的に伸びるのです。