花岡悟の最期(朝ドラ「虎に翼」)
2024年6月10日(月)、今日の「虎に翼」は最初から最後まで涙の回でした。
先週の金曜日の放送で「花岡(演:岩田剛典)が死んだ」と聞かされ、戦争に行っていないのに病気か事故なのかと思っていましたが、まさか「餓死」だったとは……。
東京地裁の判事として「食糧管理法違反」の事件を担当していた花岡は、食糧難の時代に闇市の食料に手を出さなかったとの事。職業柄、難しい立場にあったとは言え、何とも言葉が出ません。
人が生きていくうえでどうしても避けて通れないのが「食べる」という事です。彼以外の「法に携わる人たち」だって、闇市が違法と知らないはずがありません。それでも「生きるためには仕方ない」と割り切っていた事でしょう。
花岡がもし信仰心に篤い人間だったら、戦争に行ったとしても「人を殺すのは良くない」と言ってすぐに撃たれてしまうのではないでしょうか。まさに「憲法を信仰していた」ようなものです。
花岡のモデルとなった山口良忠さん自身が壮絶な最期でした。
もし花岡が寅子と一緒になっていたら、こんな悲劇は起こらなかったかも知れません。寅子なら、花岡が何と言おうと「はて」と言って反論し彼を説得したに違いないと思うと、残念でなりません。
そして今日の「もう一つ」の涙は、花岡の盟友・轟太一(演:戸塚純貴)です。戦地から復員してきた轟が、新聞記事で花岡が死んだ事を知りました。そしてヤケ酒を煽って自暴自棄になっていたところを、山田よね(演:土居志央梨)に足で蹴られます。
轟をカフェに連れてきたよねは、彼にこう言います。
「惚れてたんだろ、花岡に」
よねの言葉に、テレビを見ながら思わず「え?」と言ってしまいました。「惚れてた」という意味は何? よねは、前から「知ってた」という感じで言います。
一般的に、「惚れてた」と言う言葉は「恋心を抱いていた」と言う意味になります。轟も花岡も男ですから「男色」と言う事でしょうか。轟は花岡の事が「大好き」だとは思っていましたが、それは男同士の友情だと思っていました。
しかし、よねはそれを「恋心」だと見抜いていたのでしょうか。よね自身も男装女子なわけで、彼に「同じ匂い」を感じていたのかも知れません。轟が果たしてそういう性癖の持ち主なのかは、今後の展開ではっきりしてくるのでしょう。
今後、よねと轟は共同で弁護士事務所をやっていくようですが、二人がくっつく予感がするのは私だけでしょうか?