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切ったよ 宮島の鹿
8月15日。終戦記念日。この日は私の誕生日です。
数年前、8月の広島で切絵の展示をしました。
私は戦後生まれですが、母の生まれた茨城は爆撃を受けましたし、父の生まれた山梨も爆撃を受けています。父と母がいなければ私は生まれてこなかったわけです。戦争を終わらせるために長崎、広島は大きな被害を受けました。その土地で展示をしよう、その土地の空気を吸っで作品を作ろうと思い6月〜8月の3ヶ月、広島に部屋を借りて製作をおこないました。
製作の合間、宮島を訪れました。
6月の平日で訪れる人もそんなには多くありませんでした。宮島には「弥山」という山があるのですが、その入口付近を散策していました。そこには私一人しかいませんでした。
道沿いにから少し降ったところで動くものが見えて覗き込んでみると出産したばかりの鹿がいました。私は鹿に気づかれないようゆっくりと後退りをして道を引き返しました。
かなりびっくりした体験でした。
すごく静かな空間でした。
鹿の角に色々な生き物が集っています。
そして鹿の足元には太陽と月が巡っています。
生きること、命と繋がること、他者と共存すること。生かされていることを感じること。
8月15日。「生きる」ということを考えながら宮島の鹿をきりました。
今回の作品も広島の折り鶴再生紙を使いました。