みなさんはどうやって真実を見つめていますか?やり方を教えて下さい。
お釈迦様にまつわる逸話ですが。
ある村に生涯をかけて修行してきた男がいた。もう老い先短いその男に朗報が飛び込んできた。あの釈尊が遊行途中に村に立ち寄る、というのだ。
男は諸手を挙げて喜びその時を待った。そしてある日、弟子達と日托鉢をしている釈尊を見つけ、歩み寄ります。
師よ。私は生涯をかけて修行に励みましたが悟ることができません。どうか私に教えを授けてください。
釈尊は
ご覧の通り今忙しいから。托鉢してるから。
と答えました。
男は諦めません。
私は老いぼれてもう明日死んでもおかしくない身です。今の機会を逃せば次はありません。どうかお願いします。
男は引き下がりません。
釈尊は立ち止まり男を見ました。そしてその男がどれだけ必死なのかを感じ取り、その男の修行レベルも直ぐに把握し、ある教えを授けました。
見るときは見、食べる時は食べ、歩くときは歩き、聞くときは聞きなさい。
そう言って去っていきました。
そしてその男はその言うところを正しく理解して死ぬ前に悟ることが出来たのでした。
私達はこの身体を使って一日中様々なアクティビティをしますが脳内劇場は常に人を裁き、不安に翻弄され、快樂を探し、次に食べるものと次に行く場所のことで頭が一杯です。
身体でやっていることと脳内劇場がとっちらかってチグハグなのですね。
これを一致させること、今というこの瞬間に心も身体も居ましょう、ということです。