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生き写しバトル#毎週ショートショートnote

    高校を卒業し、東京に出てから15年。親父が亡くなった。
 田舎の古い考えを押し付け、人の意見も一切聞かない。毎日喧嘩ばかりだった。それが嫌で上京し、なんとか自分の家族も養えるようにもなった。

自分が父になった今では、当時の親父の気持ちもなんとなくわかる。今思うともう少し親父といろんな話をしておけばよかったなと思う。

そんな時、知人からAI搭載アプリ「IKIUTSUSHI」を紹介された。
亡くなった人の生年月日と血液型を入力すると、その人と会話をしているかのようなチャットができるというアプリだ。

ダウンロードし、親父の生年月日と血液型を入力した。

「親父、元気か?こっちは息子もできたぞ、生きてるうちに合わせられなかったけど」

「元気なことあるか、死んでいるんだぞ、そもそもお前は小さいころから俺の言うことを聞かずに勝手なことをして勝手に後悔している。今もそうだろ」

やっぱり親父の小言が始まった。
「IKIUTSUSHI」でもバトルだ。


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