母と娘。
母として小さな赤子の娘をこの手に抱いてから、娘として母の大きな懐に抱かれてから、母と娘の特別な関係は始まっている。
言葉を交わさなくても気持ちが伝わったり、考えていることが同じだったり。まるで分身のように以心伝心する。
ずっと読み返せずにいたメールには、お母さんとの何気ない日常のやりとりがたくさん詰まっているのでしょう。その日常がもうこの先には待っていないという現実から逃れたくて、ずっと読み返せずにいたのでしょう。
目を背けて一時的には忘れることができても、お母さんがもうこの世にはいないという現実はいろいろなタイミングで思い知ることとなり、その悲しみは消えることはない。けれど、乗り越えることはできる。
勇気をもってたまたま開いたメールに
大きな母の愛が、今の作者への励ましの言葉のように目に飛び込んできたら、これはもう勇気のお守りをもらったような気持ちになるでしょう。
この先の人生で立ち行かなくなることが起こっても、夜も眠れず悩むことが起こっても、この一言ですべて乗り越えていけるような、そんな言葉。
天国のお母さんからの愛のメッセージ。
このブログでは、「あの人との、ひとり言」コンクールの入賞作品の中からランダムにチョイスした名作たちを紹介して参ります。作者の心情に寄り添ったり、自分もこういうことがあったなと思い出を探してみたり、コンクール応募のきっかけにもなれば幸いです。
ステキな作品に、どうぞ出会ってください。