文字のこと
世界的に見て日本語は特殊な言語だ、というのは聞いたことがあるだろうか?
一つの言語内で漢字・ひらがな・カタカナの3種を使い分けているのが異質なんだそうだ。
漢字は中国から渡ってきた。それが時とともに変化、というより日本人がそれを基にひらがなとカタカナをつくりだした。
筆者は特に、ひらがな・カタカナがあるからこそ日本語の表現は広がっているように感じる。
ということで文字について個人的に思ったことを書いていく。
ひらがな・カタカナ
「安以宇衣於」これらが崩れて「あいうえお」になり、
「阿伊宇江於」から部分的に抜粋されてできたのが「アイウエオ」。
筆者はてっきり、漢字→ひらがな→カタカナの順でできたんだろう思っていたが、調べるとそれぞれちがう漢字からできていたようだ。
できた時代もほぼ同じぐらい。兄弟。
ひらがなは、文字自体にもある程度イメージが定着されているように思える。
さらに組み合わせによっては柔らかい、鋭い、熱いなど具体的な状態が表現できるのは非常に便利だ。
カタカナと比べて曲線が目立つため、定着させたいイメージによっては、あえてひらがなを使っているパターンもある。
例) 柔らかい:「ま行」「な行」「は行」
「もふもふ」「はんなり」「のんびり」「むにゅむにゅ」
女の子の名前では温和なイメージを持たせるために使われていると思う。
カタカナは単純に英語・和製英語を書くときに使われる。ひらがなと比べれば
直線的で、ぱっと見の形が単純だからか印象に残りやすい気がする。
ロゴによく使われているイメージだ。
一画一画が直線的な方がデザインしやすいのかもしれない。
例) ヨドバシカメラ、ユニクロ、カルピス
「ヨドバシカメラ」/「よどばしかめら」読めるものの違和感が目に余る。
擬声語・擬音語・擬態語
日本語のオノマトペはごまんとある。しかも新しく作られることもある。
ひらがな・カタカナがないと、ここまでたくさんの表現は生まれなかったんじゃないかと思う。
「ドキがムネムネ」「トゥンク…」なんてまさにそうではないか。
(ほんとうに後者に関してはいつ生まれたのか)
ちなみに英語で「ドキドキ」は「ba-dump ba-dump」、
中国語では、Weblio で調べたところ「心跳很快」とヒットした。
豊富なオノマトペをベースに、それをさらに効果的に利用しているのが
「漫画」だろう。
作者独自の感性で他にはないその漫画だけのものが生まれることもある。
「グッパオン」「メメタァ」など、かなり特殊でそれだけで話題にあがり、
なんの漫画か絞れるぐらいの代物まであるッ!!
そこにシビレる!あこがれるゥ!な人もきっといるのだ。
手書きの文字
途中何かが憑依したが、ただの悪霊の仕業である。
最後になるが、筆者は手書きの文字を見るのがなんとなく好きだ。
上手い表現がわからないけども、書き手の体が黒い糸になって、スルスルほどけて紙面にのり写るイメージがある。
紙面の中でその人の分身は存在し続け、紙質によっては100年、1000年…
それ以上の時間を優に越えて生き続けるのだ。
歴史の参考書物の中には、そうして世界を一巡しているものがあったりして。
長々とここまでありがとうございました。
TOP画はフォトギャラリーより、下記の投稿者様の
イラストを使用させていただきました。