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四天王寺の青い仏、庚申信仰とヴィシュヌ神
見出し写真は四天王寺の庚申堂。1970年万博の仏教館を移築。太陽の塔同様に万博遺産。
四天王寺からすこし南へ飛地になる。
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青面金剛童子掛軸
#庚申 、#ヴィシュヌ
青い仏、なぜなぜ青い?龍神様、青いから?
庚申信仰の青面金剛を童子とするのは、四天王寺だけかと思っていたら、京都八坂の庚申堂でも童子とされています。八坂庚申堂のご子息は四天王寺にお勤めで、私が入職した折の上司でしたから、説明を合わせてられるのかもしれません。
Google検索する限り、一般には、明王、としています。
四天王寺庚申堂の掛軸では、緑色です。古代は、緑色という言葉がなく、木の葉は青葉といいます。また、旧来の仏教の五色では、青ではなく緑を使いましたから、緑色にしたのかもしれません。今の国際仏教旗では青です。
四天王寺で青といえば、地主神の青龍。亀井水を送り出してくださる、地下に潜む龍神様です。また、青龍は東の守護神。朝の太陽礼拝と一致します。
帝釈天の使いとされますが、青面金剛は中国で考えられた神で、道教的な天帝の使いなんでしょう。
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バラモン教が世俗化され、ヒンドゥー教になるなかで、最も信仰されるのが、ヴィシュヌ神です(写真1)青いのが特徴です。
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ヴィシュヌは色々変化して現れる。クリシュナ(写真2)が最も信仰された姿です。青です。
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いつも言及するラーマーヤナのラーマも、ヴィシュヌの化身として、青い。横にいるのが、シーター妃。(写真3)ラーマーヤナの名脇役が、猿の英雄ハヌマーン。やはり庚申信仰の猿とつながります。
バラモン教のインドラ帝釈天、ブラフナー梵天は大乗仏教でも重要な役割をもつ。
ヴィシュヌ神は日蓮宗で語られるが、ほとんど登場しない。
東南アジアでは青といえばヴィシュヌ。
日本仏教では、青といえば青龍、青面金剛、となる。
ヴィシュヌはなんにでも変化する。亀にもなる。というより、ヴィシュヌは万物に宿る。
壮大なアンコール・ワットも、ヴィシュヌの寺院です。
青面金剛童子の謎、深い。