一丁目一番地の霧が晴れて?
維新の会の一丁目一番地は大阪都構想だと、語られてきました。
ならば、大阪都構想の一丁目一番地は、大阪市廃止・解体です。
しかし、維新は、大阪市廃止・解体をひたすら隠し通す戦術をとってきました。
2015年の住民投票直後のアンケート調査では、大阪市廃止・解体を認識して投票した人は、わずか1割。9割の人は、大阪市はそのまま残り、ただ特別区という新たな区割りが出来る等、制度の基本を知らないまま投票していたのです。
それでも否決されました。
投票用紙には、特別区設置案、としか印刷されていませんでした。
大阪市の中に設けられた、副首都推進局なる部署は、完全に維新に私物化され、市議会の議事運営から広報まで維新が支配することになります。
それに対して、市政アドバイザーである顧問学者から疑問を呈されても、公平中立であるという建前だけで無理やり押しきってきました。
しかし、選挙管理委員会は前回の住民投票の後になされた、大阪市廃止を銘記すべきという市議会決議を尊重する、というかたちで、住民投票の定義を、大阪市廃止・特別区設置、と公示し、投票用紙にも銘記することになりました。
その意味をどれだけ理解するかはともかく、大阪市廃止、はすべての有権者の目にふれるわけです。
従来通り、大阪都構想と報道し、大阪都構想で世論調査もおこなってきたメディアにとっても、セイテンノヘキレキです。
言葉が変われば、有権者の理解も変わる。
一丁目一番地の事実を初めて目にした有権者の意思は、どう示されるのか。
霧のむこうにそびえているはずの、大阪都構想は、どう見えるのか。
十年間の茶番劇は終わるのか。
まだわかりません。
プロフィール写真は、四天王寺亀井水の亀形水盤の顔。上の顔は、明治末に設営された、亀の噴水の顔。亀井水の真実も、まだ霧のなかです。