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諏訪神社の神名はタケミナカタトミ。トミが気になる。なぜ消された。ヤマト創成のもう一つの平和な国譲りのトミの歴史。

日本神話の最も錯綜した記述が、国譲りから天孫降臨でしょう。
これを推理するのは、滅茶苦茶むつかしい。
タケミナカタトミのトミがなぜ省略されるのか。
斑鳩のとなり、矢田地域の、富雄丸山古墳から、前代未聞の大発見がありました。
トミという言葉は、あちこちにちりばめられています。
語りきれる状態ではありませんが、とりあえずのスケッチを。

大阪市城東区の東端っこ


諏訪神社本殿
東向


由緒書きの神名
タケミナカタトミ
ヤサカトメ

トミの井の水は亀井水か

聖徳太子の絶唱
いかるがのとみのいのみずいかなくに
たぎてましものとみのいのみず
前日に亡くなった膳妃を偲び、自らも命つきようとするとき、妃によびかけるように歌われた絶唱である。
従来、いかるがのとみのいのみず、は斑鳩の富雄川のことと解釈されてきた。妃が病のうちに水をもとめたが、太子は許されなかった。ああ、水を飲ましてやればよかった、と嘆いて太子も亡くなった。
なんかへんだなあ。
最初の、いかるがのとみのいのみず、は膳妃そのもののことではないか。斑鳩にあって、とみのいのみずのように清らかなあなた。とすると、とみのいのみずは、そこに流れている富雄川といったしろものではないだろう。もっと神聖でシンボリックな存在だ。
亀井水の元の名が、トミの井、ではないか。

ところで。
四天王寺の創建にかかわるデーモニッシュな英雄、トミノイチイ、がいます。

四天王寺の創建に貢献した、悪魔的人物トミノイチイ。その一族には、広大な領地もあたえられます。しかし、その正体は不明。
トミは、なにかしら巨大な謎に思えます。

めちゃくちゃな国譲り神話

地、乱れるとき、天罰がくだる。
それが、天と地の普通の物語です。
しかし、日本の高天ヶ原は、平和に繁栄している地を見て、一方的に、寄越せと迫ります。
高天ヶ原の主宰神も、アマテラスなのかタカミムスビなのか、はっきりしない。

地は、オオナムジ(大国主)と常世神スクナヒコナにより、繁栄がもたらされる。スクナヒコナは常世に帰ってしまう。すると、常世とはちがう高天ヶ原という異世界から、国を譲れと圧力がかかる。

オオナムジの御子神としてコトシロヌシは命を捨てて国譲りを認める。もう1人の御子神、タケミナカタは必死に抵抗するが、敗北を認める。
ここで、タケミナカタの名前から、トミが消される。トミを消すことで国譲りが成立したかのようだ。

さて国譲りの契約が成立して、天孫降臨がおこなわれるのだが、なぜか舞台は南方のはずれとなる。天孫族は、タカチホのクシフルタケに降下する。
私が知っているクシフルタケは4ヶ所。
朝鮮半島南端の亀旨峰。九州に2ヶ所。沖縄の久志岳。
日本の南のはしっこで四代の物語をつむぎ、やっと、ニギハヤヒがヤマトに降臨したという、別の天孫降臨の噂を聞く。
ならば、それを奪いとろうと、神武東征が語られます。
時間と空間を無駄に使い、2度の国譲りが語られます。
最初はタケミナカタトミが抵抗した。
2度眼は、トミヒコ、別名トミのナガスネヒコが抵抗する。
どちらも、トミ、だ。
ならば、トミが本当のこの国の主役ではないか。


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