美味しい話 コロナが過ぎたら絶対に行く!! 閑話9 消えていく店たち 新宿メトロ食堂街と神保町
消えていく店たち 新宿メトロ食堂街と神保町
新宿駅西口、JRの改札を出て右に向かう。丸ノ内線乗換のルート途中にメトロ食堂街があった。1966年開業とのことなので、気がついたらそこに食堂街があるのがあたりまえだった。一番利用したのが天ぷら新宿つな八。お店の中には入らない。店の入り口横に6名(あれ?五席だった?)だけ座れる小さなカウンターがありそこで天丼だけ注文出来るようになっていた。イートインコーナー。いつも普通の天丼を注文して食べていた。
天丼を食べ終わったら墨絵でパンを買って帰る。フランスパン生地の丸い玉葱パンに一時期やたらとはまった。美味しいパン。
無くなったと言えば、神保町に「ふらいぱん」という小さな洋食屋があった。駅から三省堂のビルに向かう路地、さぼうるを過ぎて直ぐの辺り。とにかく寡黙なおじいちゃんが料理をしていて、女性の方が注文取りからレジまで担当していた。まさに寡黙、一度もそのおじいちゃんが喋った処に遭遇したことが無い。マグロ刺身定食が人気だったと思うが、一度も注文したことは無い。
いつも頼んでいたのがハンバーグ定食、たまに肉豆腐定食。この店に通っていた最大の理由はポテトサラダ。とにかくポテトサラダの味がどんぴしゃだったのだ。子供の頃近所の商店街から買って来たポテトサラダの味。その味がほぼ完璧に再現されていた。
最初にふらいぱんのポテトサラダを食べたときに驚いた。この味だ と。ハンバーグ定食にはサラダとポテトサラダが付いてくるのだが、それにプラス小鉢のポテトサラダを追加で注文していた。
ふらいぱんが閉店したときの衝撃というか落胆は凄かった。
もう、ふらいぱんのポテトサラダは食べられない。
※写真は 都市商業研究所 https://toshoken.com/news/20597 より
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