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失われたバラの蕾

このところ不安定な天気が続いている。それでもちゃんと秋を感じるのか、バラは再び蕾を付け、咲き始めたのもある。そしてここ2、3週くらいだろうか、チュウレンジハバチを頻繁に見かけるようになった。

バラの葉を仲良く暴食するチュウレンベビーたちの存在を初めて認識したときは、得体のしれない生物に対する恐ろしさを感じつつ、どうやってバラを守ればいいのだろうと困惑した。

バラがあるところには当然のように現れるチュウレンジハバチ。オレンジ色だから目立つし、小さいし、今となってはかわいいものだ。もちろん触れないし、触りたくない。ベビーたちを見つけたらガムテープに張り付けて葉っぱごと取ってしまう。産卵痕があれば、テープを張り付けて、花が終わってから切り取るようにしている。羽があるのに動きは鈍いから成虫だってテデトールできる。(素手で取るわけではありません!)

先日、明らかにチュウレンさんのではない、巨大な産卵痕を発見した。葉には大きなフンがついている。クダマキモドキにちがいない。周囲を丁寧に見ても犯人はいない。アイスバーグの蕾はすっかり食べられてしまい、翌朝もまたフンが落ちていた。そのうえ蕾がなくなって、別のバラの新芽の味も確かめていたらしい。

怒りと落胆というのだろうか。悲しいというほうが正しいかもしれない。せっかく蕾を付けてくれたのに、バラたちを守ることができなかった。いったいどうしたらクダマキモドキは来ないでくれるのだろうか。どうしてここにバラがあると分かるのだろうか? 

アイスバーグに産卵痕を見つけたあとで、ブドウの木に、さらに立派な産卵痕を発見した。葉が食べられたような跡は確認できず、犯人を捕まえることもできなかった。それにしてもバラの蕾や新芽ばかり食べて、クダマキさん、なんて贅沢なのだろう。

産卵されてしまった部分はいずれにせよ、剪定時期に切り落とす部分だから、カミキリムシほど警戒しなくていいのかもしれない。でも、蕾や新芽を食べられたバラの姿を見るのは悲しい。できればきれいなグリーンのまったりとした雰囲気のクダマキさんを捕まえるということもしたくない。(でも、見つけたらなんとかします。)

クダマキモドキを寄せ付けない、なにかいい方法はないものだろうか。植物を育てていると悩みはつきない。

クダマキモドキの産卵痕


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