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私はもっと良くなりたい


2022/07/19(火)
 
 
 
前回のnoteで私は、自分の絶対的味方はもういない、自分の面倒は自分で見ると覚悟を決めた。
 
しかし現実はそんなに簡単ではない。
先日の診察で、私はそのことを激しく痛感した。
 
 
 
私の診察は月に1回だ。
前回の診察では新しい薬が増えた。
 
毎回診察では、主治医にまず1ヶ月の出来事や体調、生活習慣の記録や伝えたいことなどを書いたメモ(といっても箇条書きでA4用紙2枚ほど)を渡している。

そして前回の診察では、すぐに薬の処方の話になり、私が体重が増えて辛いと話したことから、食べたい衝動を抑えるための気分安定化薬を増やすことになった。
 
体重増加を担う過食の背景には、必ずストレスがある。
今回の診察ではそれを薬で解決しようということになったのだ。
 

診察時間は約5分だった。
 
 
そして診察の最後、衝撃的なことが起きた。
私が席を立つとき主治医に「同棲を始めたから料理を作るのをがんばります」と話すと「え!?同棲始めたの?」と驚かれたのだ。
 

私はそのとき初めて主治医が私のメモを読まずに診察をしていたことが分かった。

とてもショックだった。
 
つまり主治医は、私の出来事やストレスの原因について何も把握していなかったということだ。
そして単にストレスがあるという状態に対して薬を処方されたと分かった。
 
 
 
このような診察になってしまうのはある意味仕方ないとも思っている。

今の主治医は多忙すぎて、5分診察を確保するのでさえ大変なときもあるほどだ。
その中で、私の状況や不調の原因を探る時間はないし、辛いという私の状態を軽減するための薬が処方されるというのも理解できる。

(残念なことに誠実な医師ほど患者が殺到し、結果として診察時間が減るという現状がある。)
 
 
しかし私はこのような診察を受けて、長期的に自分の病気をより良くすることができるだろうか。

今より病気に振り回されない人生にすることができるだろうか。
 
 
 
 
私は前の主治医とのちがいを考えてしまう。
 
前の主治医は、薬を増やすのは基本的に最後の手段だと考えているようだった。
 
前の主治医の診察では薬を増やすという結論に至るまでに、私自身が主治医からのいろいろな「なぜ?」に答えていかなければいけなかった。

なぜ体重増加が辛いのか?なぜ過食になるのか?なぜそのことにストレスを感じるのか?なぜ薬が有効だと思うのか?...
 

これらについて主治医と会話をする中で、私は結果的に薬に頼らなくても救われていることが多かった。

なぜなら私自身ストレスの原因や自分の思考パターンに気付き、薬以外の解決方法を見つけることができたからだ。
もちろん主治医の一言で救われたり、明るい気持ちになれるだけでなれたりしながら。
 

そして何より前の主治医との会話は、自分の病気をコントロールするためのトレーニングになってきたと思う。
 
会話の中で私は、自分の現状を客観的に把握したり、自分でストレスの原因を考えたり、自分の思考の偏りを見つけたりすることで、自分自身を深く知ることができた。

それは結果的に病気を受容できたり、自己肯定感を得られたりすることにつながった。


そして私は不調を乗り越えるたびに、自分自身が成長しているような感覚を持つことができていた。
 
 
 
 
しかしながら現在、今の主治医とそのような会話はできない。
 
だからこそこれから私は、もっと自分で病気をコントロールできるようにならなければいけない。
前の主治医との会話を自分の頭の中で繰り広げなければならない。
自分を分析し、ストレスの原因を把握し修正しながら、自分で解決方法を見つけていかなければならない。
 

自分の絶対的味方でいる、自分の面倒は自分で見るというのはそういうことだ。
 

 
私は前回noteを書くことでその覚悟を決め、そしてやる気も出していたはずだった。
 
 
 
しかし現状は全然ダメだ。
 

1ヶ月以上不調が続く中、うつの重たい頭と体で、自分の面倒を見なければならない。

この状態で自分を客観視し、自分で解決方法を見つけなければならない。

それは不調で沈んだ自分の状態を自分で跳ね返すほど強力なプラスのパワーを必要とする。
 
 


そんなことできるだろうか。
とんでもなく絶望だ。
 
 
先日の診察で私は、自分の面倒を自分で見るというリアルを突き付けられたのだった。
 

それは猛烈に孤独だった。
そして診察から家に帰って発作のように泣いた。
 
 
 
 
今の主治医に前の主治医の同じようなコミットは求めていない。
前の主治医の診察についても、毎回救われていたと美化するには無理もある。
 


しかし私はやはり、私の絶対的味方がほしい。

私の不安や混乱で一杯の心の中を見て、私のためだけに最良の方法を考えてくれる味方がほしい。

それができるのは精神科医だけだ。
なぜなら精神科医は、私のリアルな人間関係の中に存在していないからだ。

(精神科医の不思議と絶対的唯一の独特の存在について、どう説明できるかずっと考えている。)
 

月1回の診察で、せめて15分だけでも私の心の世界に付き合ってもらえないだろうか。

私の病気を診て、私の病気や人生をよりよくする手伝いをしてほしいと願うのは患者のわがままだろうか。
 
 
 
 
そうはいっても、現状はすぐには変えられない。
別の医師を見つけようとは思っていないし、主治医探しがどれだけ大変か数ヶ月前に経験したばかりである。
 
 
だからこそ、これからは自分でやっていくしかない。
この病気に振り回される人生はイヤだ。
 
 
自分のコンディションが最悪であっても、自分の状態を把握し分析し解決方法を見つける。
自分の絶対的味方として、もう一人の自分を自分の中に保つ。
 ストレスや不調と向き合い、その経験ごとに自分が成長したい。


私はまだ良くなりたい。
 
自分で病気を上手くコントロールして、もっと自由に生きたい。
 
 

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