「母の日」
高齢の利用者様宅に訪問しています。
今日は母の日。
コロナ禍だから、県を越えてお見舞いに来られないご家族、
仕事がお忙しいお子さんに代わって、
私が母の日のお祝いをしています。
お子さんの代わりにお母さんが食べられそうなケーキを選んで、
お届けしています。
母の日に家族が訪問しないから不憫だと思わないでください。
だって、コロナ禍で移動できないですから。
だって、家族にも仕事やプライベートなど優先しなくてはならないこともありますから。
だって、顔を見合わせてはケンカするんですから。
だったら、無理に距離を縮めなくても良いと思います。
子どもたちがキャパ越えをすると、
穏やかな気持ちで向き合いたいと思っても、
言いたくない言葉を投げかけてみたり、態度になったりするケースが後を絶たないのです。
もしかして?
かんべも訪問先でケーキを食べてるの?と疑問に思われることでしょう。
答えはyesです。
ご家族様より、一緒に食べてくださいというお言葉をいただきましたので、
娘のようにはしゃいで美味しそうなケーキを選びました。(笑)
利用者様から
「かんべさんはお母さんのところに行かなくてもいいの?
私のところが終わったら、ご実家にお見舞いにいきなさい」と声をかけていただきました。
普段は食欲もなく、身体の不調を訴えられることが多い利用者様。
このようなサプライズがあると、気持ちにも余裕が出てこられ、周囲にも目が向けるのだと思います。
訪問する看護師に対してのお心遣いが、私たちの気持ちも高揚させます。
本当にたまらなく嬉しいです。
私から
「私の実家は遠くにあるので、
今年はこちらで母の日を過ごさせてください」と伝えると、
感極まって、涙を流されました。
私たちにしてみれば当たり前のような訪問ですが、利用者様にとっては、他人から母の日を祝ってもらうのは驚きであり、半ば諦めていた母の日を祝ってもらえるということに感激されたのでしょう。
どうぞ、この一年もお元気で。
コロナが明けたら、賑やかに母の日を祝いましょう。
血は繋がっていなくても母の日を一緒にお祝いし、その大切な時間を過ごせたことに感謝しています。
日本の少子化は加速していきます。
家族の形も変わっていきます。
私たちのような母の日の過ごし方も良いと思っています。
全ての方が心穏やかな「母の日」、「父の日」を迎えられるよう、
家族介護だけが当たり前ではない、”バーチャル家族”も素晴らしいことを広めていきたいと思います。
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